2013 Fiscal Year Annual Research Report
メコンデルタ湿地の生物多様性保全に向けたバイオバンクキングと地域ガバナンス
Project/Area Number |
12F02407
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
矢部 光保 九州大学, 農学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HUYNH Khai Viet 九州大学, 農学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | バイオバンキング / 選択モデル / 生物多様性 / 生物多様性の保全 / 湿地 / メコンデルタ |
Research Abstract |
・予備調査を踏まえて、アンケート票を改善し、研究エリア内の都市住民を対象に、本調査を実施した。特に、このアンケート票は、選択実験を中心にしたものであり、その指導を行った。すなわち、市民にとって、湿地保全にともなう動植物の保全価値と、農家の湿地における生産活動の制限、そして、そのために市民が支払ってもよい金額と関係を評価し、動植物の価値や農業活動の価値を行うものである。 ・そして、このアンケートをカントー市ほか4地区において実施し、合計818件のデータを収集した。 ・この結果については、現在、およその分析を終了し、研究成果の一部は以下の国際雑誌に受理された。 -Huynh Viet Khai and Mitsuyasu Yabe, "Choice modeling : assessing the non-market environmental values of the biodiversity conservation of swamp forest in Vietnam," International Journal of Energy and Environmental Engineering, 5:77, March 2014, Open Access, DOI 10.1007/s40095-014-0077-5 ・なお、以下の論文ついては、審査中である。 -Huynh Viet Khai and Mitsuyasu Yabe "The Demand of Urban Residents for the Biodiversity Conservation in U Minh Thuong National Park, Vietnam", Agricultural and Food Economics, Springer (Under-reviewing). ・この他、ハノイ市のベトナム水資源大学における第3回JSPS研究拠点形成事業(アジア・アフリカ学術基盤形成型)プロジェクト「東南アジア新興国流域圏における水環境統合管理ツールに関する研究拠点形成と人材育成」のコアプログラム国際セミナーに参加し、研究の初期段階での成果を発表した。報告タイトルは「ベトナムにおける湿地林の生物多様性に対する支払意志学」であった。 ・さらに、宮崎市で行われた、日韓国際シンポジウムに参加し、環境価値評価やベトナムの湿地保全等について、関係研究者らと意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2013/4/1から2014/3/31の間に以下の活動を行った。 ・予備調査を踏まえてアンケート票の改善を行い、本調査を実施した。 ・カントー市ほか4地区においてアンケートを実施し、818件のデータを取集した。 ・結果について、およその分析を終了し、研究成果の一部は国際雑誌に受理された。 ・海外及び国内での国際学会に参加して、報告や参加者との意見交換を行った。 以上のように、質の高いデータ収集に向けた準備を行い、多くのデータ収集ができたこと、究論文の投稿や国際学会での報告も精力的に行われていること等から、当初の計画以上に進展していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
・収集データの分析深化 ・国際学会への出席・報告 ・国際ジャーナルへの論文投稿
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Research Products
(2 results)