2014 Fiscal Year Annual Research Report
脳心腎連関の病態における腎内アンジオテンシノーゲンの役割
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12F02420
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
西山 成 香川大学, 医学部, 教授 (10325334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KAZI Rafiqul 香川大学, 医学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | レニン・アンジオテンシン系 / 肥満 / メタボリックシンドローム / 糖尿病 / アンジオテンシノーゲン / SGLT2 / 腎臓 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、各臓器障害と糖代謝を結びつける「脳心腎・糖代謝連関」の成因メカニズムを解明し、将来的には生活習慣病で生じる各種臓器合併症に対する根本的治療の開発に向けた基礎研究データを得ることを目標としている。 前年度までの本研究結果によって、生活習慣病モデルラットでは、腎交感神経活性化を伴った糖代謝異常と、腎内レニン・アンジオテンシン系の活性化を伴った心血管・腎障害が生じていることが明らかとなった。 最終年度も引き続き肥満からメタボリックシンドロームを生じ、最終的には2型糖尿病を発症するOLETFラットを用いて実験をおこなった。OLETFラットは肥満からメタボリックシンドロームを生じる18週齢まで、あるいは糖尿病を発症する25週齢まで飼育され、その後腎交感神経を外科的に切除して、腎内アンジオテンシノーゲンやSGLT-2発現の変化を観察した。その結果、腎内アンジオテンシノーゲンとSGLT2は遺伝子・蛋白レベルにおいて、肥満、メタボリックシンドローム、糖尿病の病態で増加しており、いずれも腎交感神経切除によって正常化することを確認した。 一方で培養ヒト近位尿細管細胞を使用した検討では、ノルアドレナリンがSGLT-2の発現を遺伝子レベルで上昇させたが、アンジオテンシンIIはSGLT-2の遺伝子レベルに変化を与えなかった。したがって、腎内レニン・アンジオテンシン系とSGLT2は全く独立した発現調節を受けているものと思われた。尚、培養細胞でのSGLT2の免疫染色法は成功せず、Western blot法でも非特異的バンドが多く検出され、蛋白レベルでの変化の証明には至らなかった。 本年度の研究経費は、すべて動物(マウス・ラット)購入費、サンプリングなどの際に必要なプラスチック容器の購入費、試薬などの消耗品として使用する予定である。また、結果の一部を学術集会などで発表し、学術論文を投稿準備中である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)