2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12F02763
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊山 修 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LERNER Boris 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 整環 / Geigle-Lenzin射影多様体 / 非可換代数幾何 / 導来圏 / 傾理論 / Serre双対性 / recollement / スタック |
Research Abstract |
受け入れ研究者と特別研究員は昨年度に引き続き, 射影空間P^d上の特別な整環のクラスである Geigle-Lenzing整環を調べた. これはGeigle-Lenzingの導入した重み付き射影直線の高次元化である. 我々の研究成果は論文Tilting bundles on orders on P^dにまとめられ, arXiv : 1306.5867で公表されている. 特別研究員は, これらの研究成果に関して数理解析研究所で開かれた研究集会Noncommutative Algebraic Geometry and Related Topicsおよび, New South Wales大学のセミナーで講演した. さらに我々はOppermannと共同で上の手法を一般化・抽象化し, 与えられたアーベル圏Aから新しいアーベルを構成する方法を与えた. これはAの自己関手F : A→Aと自然変換η : F→1_Aおよび正整数pから, 新しいアーベル圏A[η^<1/P>]を構成するものである. このときA[η^<1/P>]とAを含む自然なRecollementが存在する. 例えばAがスキームX上の連接層の圏coh Xのとき, X上のイデアル層0(-D)に付随する自然変換η=(? (-D)→1_A)から得られるアーベル圏A[η^<1/P>]は, 付随するGeigle-Lenzing整環A上の加群圏modΛと同値になる. 我々はA[η^<1/P>]に傾対象が存在するための十分条件を与えた. 応用として, 射影空間およびHirzebruch曲面上のGeigle-Lenzing整環に対して, 傾対象が存在することを証明した. これらの研究成果は, 現在論文として準備中である. 特別研究員は, これらの研究成果に関して, Warwick大学で開かれた研究集会Nagoya-Warwick workshop on McKay correspondenceにおいて講演を行った. 特別研究員はChanとの共同研究において, クイバーと関係式で表された有限次元多元環に対して, Serre関手で不変な表現のなすモジュライスタックを導入した. 特別な場合として, 重み付き射影直線が標準多元環の表現のモジュライ空間として実現されることを証明した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Geigle-Lenzing整環に関する最初の論文が完成し, さらにRecollementの手法を用いた研究を開始することができたので, 2013年度の研究は順調であったと言える.
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Strategy for Future Research Activity |
今後も引き続き, Recollementの手法を用いてGeigle-Lenzing整環を研究する予定である.
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Research Products
(4 results)