2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12F02769
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
神谷 秀博 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TONG Zhenbo 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | 離散要素法 / 微粒子付着 / 造粒物破壊 / DEM-CFD coupling / 粒子間付着力 / DDS / バイオマス燃焼 / 灰付着現象 |
Research Abstract |
Tong研究員が開発、研究を進めてきた離散要素法と流体解析法を組み合わせた手法(DEM-CFD coupling)による吸入製剤用薬剤造粒物の壁面への衝突、破壊、分散挙動の解析結果に、本研究室で蓄積してきた薬剤造粒物強度や粒子/吸入器の壁面間相互作用の実測値を適用し、吸入製剤の吸入器内での挙動に関する実測データによる付着挙動変化、その比較を試みた。薬剤の種類、薬剤キャリアーの物性などを変えた系での原子間力顕微鏡、およびコロイドプローブを用いた粒子間、粒子壁面間相互作用や、壁面への薬剤の付着状態の電子顕微鏡観察結果との比較を行い、計算モデルの妥当性を考察した。本モデルの妥当性や実測値の正確な再現を行うための計算手法の改良も実施した。さらに、次年度から開始する予定であった企業との共同研究であるバイオマス燃焼プラントで発生している高温場での灰付着トラブルに関する解析法への適用を開始し、既に実際の灰付着トラブル試験装置の構造に基づいた計算場を構築し、粒子・流体計算を開始し、試験結果との比較も開始した。また、更に応用分野を拡大するため、(1)即崩壊性薬剤の液浸崩壊過程、(2)微粒子分散系サスペンジョン内での凝集体破壊特性とスラリー特性との関係解析、など新規応用分野への展開に必要な打合せを開始している。本新規モデルの計算法を構築するため、同研究員の出身大学である豪州、New South Weals大学のAibing Yu教授との打ち合わせを行い、新規解析法への展開について議論を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
次年度から開始する予定であったバイオマス燃焼プラントで発生している高温場での灰付着トラブルに関する解析法への適用を開始し、既に実際の灰付着トラブル試験装置の構造に基づいた計算場を構築し、粒子・流体計算を開始し、試験結果との比較も開始する段階に到達している。
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Strategy for Future Research Activity |
同博士の構築した手法の応用分野を広げるため、当研究室に所属している社会人博士課程在学者や共同研究員などと、産業界での現場で起きている粉体、粒子に関する諸現象の交流、打合せを積極的に行い、応用可能性を検討する。また、配属されている大学院生の粒子間付着力測定結果や凝集現象の観察結果の導入を試みる。
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