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2014 Fiscal Year Annual Research Report

分界条床核における内因性カンナビノイドを介するシナプス伝達修飾に関する研究

Research Project

Project/Area Number 12F02794
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

狩野 方伸  東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40185963)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) KATO Ako  東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords内因性カンナビノイド / 興奮性ニューロン / 抑圧性ニューロン / 逆行性シナプス伝達 / 分界条床核 / 2-アラキドノイルグリセロール / 脳スライス / マウス
Outline of Annual Research Achievements

分界条床核は、ストレス、不安、恐怖に加えて、痛みに伴う負の情動にも関係すると考えられる。内因性カンナビノイド(体内で産生されるマリファナ類似物質)の働きによって、不安や恐怖といった情動が軽減することが知られており、その神経機構として、内因性カンナビノイドが分界条床核においてシナプス伝達を調節し、痛みに伴う負の情動を制御する可能性が考えられる。KATO博士は、電気生理学的手法と行動解析法によりこの問題に取り組み、以下の結果を得た。
(1) 主要な内因性カンナビノイドである2-arachidonoylglycerol (2-AG) が、分界条床核において逆行性伝達物質として働いて、抑制性ニューロンと興奮性ニューロンのいずれにおいても、抑制性シナプス伝達の強さを調節することを示した。
(2) 片側の坐骨神経を絞扼した慢性神経因性疼痛モデルマウスでは、手術と反対側の分界条床核ニューロンの興奮性シナプス応答は、対照マウスに比べて著明に増大していたが、抑制性シナプス応答には有意な差はなかった。この結果は、慢性神経因性疼痛が分界条床核への興奮性シナプス入力を増大させるが、抑制性シナプス入力には影響を及ぼさないことを示唆する。
(3) 持続的な低頻度刺激(10Hz、10分間)によって、対照マウスでは手術と対側、同側ともに長期抑圧(LTD)が誘発されたが、慢性神経因性疼痛モデルマウスでは、手術と対側でLTDが起こらず、手術と同側ではLTDが対照マウスと同程度に誘発された。2-AGの合成酵素であるDGLαのノックアウトマウスでは、坐骨神経の絞扼手術の有無にかかわらず、LTDは誘発されなかった。この結果は、坐骨神経の絞扼により慢性神経因性疼痛を起こすと、反対側の分界条床核において2-AGを介するLTDが生じなくなり、興奮性シナプス入力の増大につながる可能性を示唆する。

Research Progress Status

26年度が最終年度であるため、記入しない。

Strategy for Future Research Activity

26年度が最終年度であるため、記入しない。

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Published: 2016-06-01  

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