2013 Fiscal Year Annual Research Report
擬Riemann多様体の等長変換群の離散部分群の群作用について
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12J00205
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
椋野 純一 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 擬Riemann幾何 / Lorentz幾何 / 基本群 / 固有不連続 |
Research Abstract |
本研究の目的は、擬Riemann多様体の等長変換群の離散部分群の群作用を調べ、作用の性質を明らかにすることである。今年度は、特に、Lorentz多様体の基本群を研究した。基本群はデッキ変換として普遍被覆Lorentz多様体に等長かつ固有不連続に作用するため、基本群が等長変換群の離散部分群として実現されることに注意する。小林俊行氏の予想に関連して、Riemann幾何におけるMyersの定理の類似がLorentz幾何で成り立つかを研究した。つまり、ある種の曲率の正値性から基本群の有限性が導かれないかを検討した。 今年度は、必ずしも曲率が一定でない大域的双曲型Lorentz多様体のクラスにおいてMyersの定理の類似が成り立つかを検討した。Andersson--Howardが導入した曲率条件であるR≧k>0の条件下で考察した。このとき、R≧k>0が成り立つ3次元以上の完備大域的双曲型Lorentz多様体の基本群は有限群になるのではという予想を立てた。我々は、自ら立てた予想に対して部分的結果を与える事ができた。つまり、あるクラスのLorentz多様体のクラスに対して基本群が有限群になることを示す事ができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Calabi--Markusの結果の新しい一般化に関する結果を得る事ができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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