2013 Fiscal Year Annual Research Report
金属間結合を利用したp/nヘテロジャンクションの構築と高移動度両極性導電体の創出
Project/Area Number |
12J01315
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
佐藤 悟 独立行政法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 特別研究員(PD)
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Keywords | 金属間相互作用 / 両極性導電体 / ヘテロジャンクション / 白金錯体 / フラーレン / 自己組織化 |
Research Abstract |
本研究では、金属間結合を利用したp/nヘテロジャンクション構造を有する両極性導電体の創出のため、ピンサー型白金錯体とフラーレンのダイアッド合成および自己組織化に関する研究を遂行した。 アセチレン末端を有するフラーレン誘導体を合成し、水酸化ナトリウム存在下カップリング反応を行うことで、目的物であるドナー・アクセプター連結型分子の合成に成功した。各種スペクトル測定によりキャラクタリゼーションを行なった。種々の混合溶媒を用い、合成したダイアッドの自己組織化挙動について検討を行なったところ、ある特定の条件において薄膜状の構造体を得ることに成功した。この構造体に関して透過型電子顕微鏡観察、粉末X線回折測定を行なった結果、フラーレン部位が二次元方向に周期性を持って配列していることが示唆された。これらの結果から、自己組織化により得られた薄膜は白金錯体部位、フラーレン部位それぞれがホモ選択的に集合した層状構造から形成されていると考えられる。光伝導度測定により半導体特性評価を行なった。 また、合成したダイアッドと、ダイアッドの構成部位である白金錯体をco-assemblingすることによりナノオーダーの厚さを持つ薄膜の合成に成功した。co-assemblingを行なうことにより本来ダイアッドの白金錯体部位同士が相互作用する場所に、別途加えた白金錯体が入り込むことで層状の集合体へは成長せずクラスターが安定化して薄膜状で存在していると考えられる。実際にco-assemblingを行なった溶液の吸収スペクトル測定からフラーレンクラスターの存在が確認された。またこの溶液のキャスト膜の原子間力顕微鏡観察を行なうと、ナノメートルオーダーの厚さを持つ薄膜状の構造体が確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
目的とした化合物の合成に成功したが、その化合物を用いた自己集合挙動の解明、条件の最適化に時間がかかってしまい、進行に若干の遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
合成した化合物の構造、物性評価を中心に進めていく。また研究計画に従いこれまで得た知見をもとに、他のアクセプター分子を用いて新しい機能発現、物性向上を指向した誘導体合成を行なう。
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Research Products
(2 results)
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[Book] Organic Nanomaterials2013
Author(s)
Yamada, M. ; Lu, X. ; Feng, L. ; Sato, S. ; Takano, Y. ; Nagase, S. ; Akasaka, T.
Total Pages
614 (241-258)
Publisher
Wiley-Blackwell