2013 Fiscal Year Annual Research Report
Biallelic mutagenesis in human iPS cells
Project/Area Number |
12J01979
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
シュ シンヤ 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 染色体分配 / コンデンシ / non-SMCサブユニット / 温度感受性 / 染色体凝縮 / 動原体 |
Research Abstract |
約2万個の遺伝子が含まれるヒトゲノムの解析には、遺伝子ターゲティング法が有効である。しかし、ヒト染色体は2倍体であるため、ゲノム上の遺伝子の役割を理解するためには両方の対立遺伝子を改変しなければならず、新たな技術が求められている。これまでに本研究では、ヒトブルーム遺伝子(BLM)の改変を通じて両対立遺伝子に変異を導入する技術の開発を試みてきたが、この遺伝子以外にも主に染色体分配に必要な遺伝子の改変も目標としている。そして、ヒトiPS細胞における多能性と分化に関連する遺伝子の理解へと応用したいと考えている。 昨年度は、単離したコンデンシンnon-SMCサブコーニット変異体の表現型解析を行った。また、この解析を通じて、コンデンシンnon-SMCサブユニットの機能がどのような経路に関連するかを調べ、以下の結果を得た。 1. non-SMCサブユニット温度感受性(ts)変異体は制限温度下で染色体凝縮および分配異常を示した。これは既存のSMCサブユニットcut3, cut14変異体の表現型と酷似していた。 2. non・SMCサブユニット変異体とcut3-477, cut14-208変異体との遺伝的相互作用を確認した。 3. 微小管重合阻害剤TBZに感受性の変異体は、TBZ存在下で染色体不均等分配を示した。 4. TBZ感受性変異体と動原体タンパク質変異体との遺伝的相互作用を検出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに多数のコンデンシンnon-SMCサブユニット変異体を単離し、動原体タンパク質の変異体でみられる大小核表現型を示すものを見出した。また、この新規コンデンシン変異体は、動原体タンパク質変異体と遺伝的相互作用を示した。これらの結果から、コンデンシンnon-SMCサブユニットの動原体機能への関与が強く示唆される。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は次の2つの側面に焦点を当てて研究を進める。 1. コンデンシンが染色体の均等分配にどう寄与するか、そのメカニズムを明らかにする。 2. non-SMCサブユニットの変異がどのようにコンデンシン複合体の形成や染色体上での機能に影響を与えるのかを、酵母ツーハイブリッド、スリーハイブリッド法、ウエスタンブロット解析などを用いて解析する。
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