2013 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚免疫と全身免疫のクロストークの可能性の検証とその役割
Project/Area Number |
12J02006
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中溝 聡 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 皮膚 / T細胞 / 樹状細胞 |
Research Abstract |
○カエデマウスを用いた皮膚からリンパ節への細胞移動の検討 従来皮膚からリンパ節へ移動可能な細胞は、樹状細胞だけだと思われてきた。しかし、制御性T細胞が皮膚からリンパ節へ移動することが報告されている。そこで我々は、光転換により皮膚の細胞を赤く標識することができるカエデマウスを用いて、皮膚からリンパ節への細胞移動を網羅的に解析した。 その結果、定状状態で皮膚からリンパ節へ移動する細胞の7割は樹状細胞であった。しかし驚くべきことに、CD4陽性T細胞、制御性T細胞、γδT細胞などのリンパ球も皮膚からリンパ節へ移動していることを見出した。次に2,4-Dinitrofluorobenzeneを用いて皮膚炎をおこし、皮膚からリンパ節への細胞の移動が変化するか検討した。その結果、皮膚からリンパ節へ移動した細胞の多くをCD4陽性T細胞、制御性T細胞などが占めるようになり、樹状細胞は3割程度に減少した。 っまり、皮膚が炎症などにより変化することにより、皮膚からリンパ節へ移動する細胞も変化することを見出した。これは、皮膚の状態が全身免疫に影響を与える可能性を強く示唆するものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書に記載した4つの研究項目のうち3つを今年度まで達成しており、おおむね期待通り研究が進展したと評価しました。
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Strategy for Future Research Activity |
病態モデルを用いて皮膚γδT細胞の詳細な働きを検討する。 また、2光子励起顕微鏡を用いて皮膚内、リンパ節内におけるγδT細胞のライブイメージングを行う。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Mast cell maturation is driven via agroup III phospholipase A2-prostaglandin D2-DP1 receptor paracrine axis.2013
Author(s)
Taketomi Y, Ueno N, Kojima T, Sato H, Murase R, Yamamoto K, Tanaka S, Sakanaka M, Nakamura M, Nishito Y, Kawana M, Kambe N, Ikeda K, Taguchi R, Nakamizo S, et al.
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Journal Title
Nat Immunol
Volume: 14(6)
Pages: 554-63
DOI
Peer Reviewed
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