2012 Fiscal Year Annual Research Report
西アフリカ社会にみる顧みられない熱帯病・ブルーリ潰瘍の影響とNGO支援の展開
Project/Area Number |
12J02074
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
新山 智基 同志社大学, グローバル・スタディーズ研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 顧みられない熱帯病 / ブルーリ潰瘍 / NGO / 国際協力 / 西アフリカ / ガーナ:トーゴ:ベナン / 感染症 |
Research Abstract |
本研究では、「顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases)」を素材とし、感染症の実態・地球規模での取り組みとNGO支援の展開を考察することにある。該当年度では、顧みられない熱帯病が与える影響とNGO支援の実態を把握した。 2012年8月から9月にかけて、西アフリカのトーゴ共和国で、顧みられない熱帯病・ブルーリ潰瘍に関する感染症の実態調査と感染症支援に取り組むNGOへの聞き取り調査を実施。具体的には、トーゴ共和国で活動を展開している国際NGO団体のDAHW(Deutsche Lepra-und Tuberkulosehife e V、ドイツ)を介して、Tsevie地域中央病院(Centre Hospitalier Regional de Tsevie)での医師や理学療法士、患者などへの聞き取り調査を行った。 また、2013年3月にスイス・ジュネーブのWHO本部で開催されたブルーリ潰瘍対策専門家会議(WHO Meeting on Buruli ulcer Control and Research)で、トーゴ共和国での調査をもとにした共同報告("Togolese Physiotherapists Training Program in Co-Operation with German Leprosy and Tuberculosis Relief Association")を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、「顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases)」を素材とし、感染症の実態・地球規模での取り組みとNGO支援の展開を考察することにある。本年度は、実態把握のために、トーゴ共和国でのフィールド調査を実施し、感染症の実態調査および感染症支援に取り組むNGOへの聞き取り調査を実施した。また、本年度の研究計画通り進んでいるため、「おおむね順調に進展している」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、トーゴ共和国でのフィールド調査を実施し、感染症とNGO支援の実態を調査することができた。 本研究では、ガーナ共和国、トーゴ共和国、ベナン共和国の3ヵ国を中心に調査を進め、課題に取り組むことを目指している。そのため、今後はガーナ共和国、ベナン共和国でも同様の調査を実施し、感染症に対する社会・経済などへの影響とそこに求められるNGO支援の意義を明らかにする。加えて、中心的な援助機関・組織となるWHO、政府、NGOの連携・関係性を各国(3ヵ国)で見ていくことで、研究課題を推進していく。
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Research Products
(7 results)