2014 Fiscal Year Annual Research Report
LHC実験におけるレプトン分布を用いた親粒子諸性質の解明
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12J03439
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川端 さやか 東北大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | LHC実験 / トップクォーク / 質量測定 / QCD / 高次輻射補正 |
Outline of Annual Research Achievements |
トップクォークの質量はさまざまな物理に現れる重要なインプットパラメターであり、その精密測定は素粒子標準模型やそれを超えた物理を予言する多くの模型の検証につながる。特にpole質量やMSbar質量と行った理論的定義の明確なトップクォークの質量は現在までの測定で数GeVの誤差があり、より高精度での測定が望まれている。前年度までの研究において、私はLHC実験でトップクォークを高精度で決定するための新しい方法を開発し、その有用性を実際のLHC実験の環境を考慮した上でシミュレーション解析によってleading order(LO)で評価した。この方法は我々が開発したweight function methodに基づいており、理論的定義の明確な質量を決定できる。今年度は、前年度開発した方法のより詳細なシミュレーション解析を行い、LOでの最終結果を得た。現実の実験状況下でのこの方法の信頼性を示すために必要となる解析として、fitting方法の改善、QCDバックグラウンドを落とすためのmissing pTカットの開発、統計誤差のより精確な評価、パートン分布関数の不定性の評価、Wbb+jetsとsingle topバックグラウンドイベントの寄与評価を行った。これらの解析により得られたLOでの最終結果は、今後さらに高次輻射補正等を含めることでこの方法によるトップクォークの高精度決定が実現できる可能性を示している。 また、トップクォークの崩壊過程にQCDのnext-to-leading order(NLO)補正を含めた解析を開始している。すでにNLO補正を含むweight functionを構成した。NLO崩壊分布をLOで生成されたトップクォークの速度分布に従ってboostさせたイベントに対して、NLOのweight functionを適用し、pole 質量測定のシミュレーションを行った。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)