2013 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病治療に向けたグルコースに応答するリアクターモデルの構築
Project/Area Number |
12J03552
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小堀 峻吾 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | アプタマー / SELEX / アプタザイム / リボスイッチ |
Research Abstract |
アプタザイムとは人工的に設計されたRNAで、ある特定の小分子との結合によって自身が持っリボザイム活性が切り替わる性質をもっている。この仕組みを利用することで、小分子によって下流遺伝子の発現を制御することも可能である。アプタザイムは小分子と結合するアプタマーと、自己切断活性をもつリボザイムから成り立っている。そのため、アプタマー部分を交換することで、他の小分子に応答させるような改良が可能となっている。今年度は、リアクターモデルに必須なグルコース-6-リン酸(G6P)に結合するアプタマーの取得を目的に研究をおこなった。もしアプタマーが取得できれば、糖に応答するリアクターモデルの構築に役立つ。 取得には、最も広く用いられているSELEX法を用いた。この方法はランダムな配列を持つ巨大なRNAライブラリーから、ターゲットとなる分子に結合する配列の選択と増幅を繰り返すことによってアプタマーを取得するものである。ターゲット分子としてG6Pにアミノ基がついたグルコサミン-6-リン酸(Glu6P)を樹脂に結合させたものを用い、ランダムな領域を40塩基もつRNAライブラリーからアプタマーの取得を試みた。アプタマーが取得されてきているかどうかの指標として、各選択ラウンドで蛍光標識されたRNAライブラリーの蛍光強度を、選択の前後に測定し回収率を計算した。まず、選択と増幅を7回繰り返し、それぞれのRNAの回収率をみたところ、回収率はあがらなかった。さらに条件を改良し、11回の選択を最初から行ったが、回収率は上昇しなかった。これは目的となるアプタマー配列がきちんと選択できなかったことを意味しており、行った実験条件でのアプタマーの取得は難しいことがわかった。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(2 results)