2014 Fiscal Year Annual Research Report
近代通用字体を視座とした異体字の派生と展開に関する研究
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12J03886
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山下 真里 東北大学, 文学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 文字・表記 / 異体字 / 略字 / 俗字 / 正字 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は、①【近代日本において異体字が派生・展開・衰退する要因を明らかにする】、②【近代における通用字体を把握する】という2つの視点によって、近代日本における異体字の特徴を明らかにすることである。昨年度までに①の目的に関しては概ね達成されたので、本年度は、②【近代日本における通用字体を把握する】ことを中心に研究を進めた。具体的には、以下の3点について研究を行った。 (1)近代教育漢字字体資料の資料性の検討…昨年度に引き続き、本年度も近代教育漢字字体資料の資料性について調査を行った。本年度は、俗字と略字に注目して、近代教育漢字字体資料の類型化を行った。その結果、俗字を持つ資料は、並置型と包括型という2つの型が、略字をもつ資料は並置型と包括型、選択型の3つの型が存在することが明らかになった。 (2)近代教育漢字字体資料の画像データベースの作成…近代通用字体を組織的に明らかにするため、近代教育漢字字体資料に掲げられている漢字の画像を使い、データベース化を行ってきた。本年度までに、現在確認している近代教育漢字字体資料全37点中、36資料のデータベース化を終了させることができた。 (3)近代通用字体の性格の把握 (3-A)近代日本における俗字と略字の差異…近代通用字体の性質を明らかにするため、俗字と略字に注目して調査を行った。その結果、俗字は規範性の高い字体であるが、略字は規範性は低く、使用場面も手書きの場合に限られるものであることが明らかになった。 (3-B)近代日本における字体範疇「俗字」の成立背景…近代日本において、正字と俗字という規範性の高い字体範疇が複数存在した要因について調査・考察を行った。その結果、近世日本では、正字と俗字が異なる位相で規範的な字体として使用されていたためであることが明らかになった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)