2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12J04257
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平塚 徹 京都大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ライブイメージング / 増殖シグナル / 皮膚 |
Outline of Annual Research Achievements |
該申請者は、ERK活性を生体皮膚で観察することにより、ERK活性が表皮細胞間で同心円状に広がる現象(SPREAD)を発見、さらにその現象が細胞周期のG2期からM期と呼ばれる後半部分の進行に関与することを明らかにした。
正常皮膚のERK活性の時系列変化を調べた結果、表皮内においてERKの活性化が数個の細胞で生じ、さらにそれが同心円状に広がる現象を発見した。該申請者はその現象をSPREAD(Spatial Propagation of Radial ERK Activity Distribution)と命名した。興味深いことに、SPREADはいつも一定の頻度で起きている訳ではなく、頻繁に起きる時もあれば、ほとんど起きていない時もあった。また、SPREADが頻繁に見られた時間、場所においては細胞分裂も多く観察された。これは、SPREADが皮膚の細胞周期の進行に関与している可能性を示唆するものある。そこで該申請者は、細胞周期の休止期 (G0/G1期)と増殖期 (S/G2/M期)を区別することのできるFucci (フーチ)マウスを用い、SPREADの細胞周期への役割を検討した。SPREADを抑制すると、増殖期の後期(G2期からM期への移行)がおよそ10時間遅くなる事が明らかになった。 また、SPREADは皮膚の多段階発癌モデルで用いられるTPAの反復塗付によって誘導された。このことはSPREADの頻度などが癌のような病態にも関連することを示唆するものである。そこで該申請者は皮膚に擦過創を施し、その治癒過程をライブで観察した。すると、創傷からおよそ300マイクロメートルほど離れた場所でSPREADが頻繁に認められた。一方、創傷断端に注目すると、傷口から平行して伝搬する別の伝搬波が観察された。これは、傷口付近でSPREADが多発することで一つの大きな波を形成しうることを示している。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Physiological ER stress mediates the differentiation of fibroblasts.2015
Author(s)
Matsuzaki S*, Hiratsuka T*, Taniguchi M, Shingaki K, Kubo T, Kiya K, Fujiwara T, Kanazawa S, Kanematsu R, Maeda T, Takamura H, Yamada K, Miyoshi K, Hosokawa K, Tohyama M, Katayama T (* co-first authors)
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Journal Title
Plos One
Volume: -
Pages: 1-14
Peer Reviewed / Open Access
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