2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12J05267
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
三木 智博 名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 細胞分裂 / キネシン / 微小管 / 植物 |
Research Abstract |
キネシンは、微小管に対してさまざまな力を加えるモータータンパク質であり、細胞分裂期には必須の役割を担う。酵母や動物細胞では、分裂期に働くキネシンの欠損表現型、細胞内局在、分子活性を網羅的に明らかにすることで、細胞分裂装置のメカニクスについて多くの知見が得られている。一方、60を越えるキネシンを有する植物においては網羅的な機能・局在解析は皆無であり、分裂期に働くキネシンについても情報は断片的である。我々は、ヒメツリガネゴケにおいて網羅的なYFPタギングとライブイメージングを行い、全78キネシンのうち43ものキネシンが分裂期にスピンドルや染色体、フラグモプラストに局在することを明らかにした。さらに、全キネシンに対するRNAiスクリーニングを行い、いくつかのキネシンについて分裂期表現型を見出した。 Kinesin-5をノックダウンすると分裂期後期に姉妹染色体の分配異常やフラグモプラスト微小管の配列異常が見出された。また、あるキネシンサブファミリーのRNAi株では、染色体分配後に核が娘細胞の中央に配置されないという表現型が得られた。網羅的な局在、機能解析から、植物が独自にキネシン遺伝子を増やして分裂装置形成や染色体分配のさまざまな局面に利用していることが示唆された。これら網羅的な局在スクリーニングの成果はMiki et al., "Endogenous localizome identifies 43 mitotic kinesins in a plant cell"として、PNAS誌に発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までの分裂期キネシンの網羅的同定によって、新規のものも含め43個のキネシンが分裂期で働いていることが示唆れ、うちひとつのファミリーでは、分裂に必須な役割を果たしていることがわかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、網羅的同定により分裂期で働いていることが示唆された新規のキネシンについて、表現型解析や分子活性などの詳細な解析を行っていく予定である。
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