2014 Fiscal Year Annual Research Report
超高感度光ポンピング原子磁気センサによる極微弱な生体磁気信号計測システムの開発
Project/Area Number |
12J05350
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鎌田 啓吾 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 光ポンピング原子磁気センサ / 脳磁図 / SQUID / 事象関連脱同期 / 事象関連脳磁界 / グラジオメータ |
Outline of Annual Research Achievements |
光ポンピング原子磁気センサを用いた生体磁気計測システム実現に向けて、モジュール型の光ポンピング原子磁気センサを用いて前年度に計測したヒトの脳磁図(MEG)を、本年度はSQUIDを用いたMEG計測装置により計測し、モジュール型の光ポンピング原子磁気センサによる計測結果の妥当性を検証した。原子磁気センサ及びSQUIDにおいて、ほぼ同等な事象関連脱同期(ERD)及び事象関連脳磁界(ERF)が観測され、光ポンピング原子磁気センサによるヒトMEG計測の実現可能性及びSQUIDに対する代替性を示す結果を得た。これらの研究成果は、国内学会において発表し、学術論文誌に投稿・採録された。 光ポンピング原子磁気センサシステムの多チャンネル化及び高感度化の実現に向けて、光学的グラジオメータを構成しその性能を検証した。一つのアルカリ金属セルに2本のポンプ光と2本のプローブ光を照射し、2組の受光回路を用いて計測する従来法と異なり、2本のポンプ光を照射した上で、1本のプローブ光をミラーで折り返して2回照射し、1組の受光回路を用いて計測することで、光学的にグラジオメータを構成した。プローブ光と受光回路が少なくなることで、小型化により適した構成となり、高感度かつ多チャンネルなセンサシステムの実現に役立つことが期待される。効率的に差動計測を行うことが出来る適切な動作条件を実験により導出し、理論値計算によりその妥当性を確認した。光学的グラジオメータを適切な動作条件において動作させることで、20 fTrms/√Hz以上であった感度が差動計測により10 fTrms/√Hz以下にまで改善し、光学的グラジオメータによる環境磁場ノイズ低減及び信号対雑音比向上効果を示した。これらの研究成果は、国内学会において発表し、学術論文誌に投稿・採録された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)