2014 Fiscal Year Annual Research Report
メダカを用いた、配偶者選択行動の神経系動作原理の解明と展開
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12J05418
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
奥山 輝大 基礎生物学研究所, バイオリソース研究室, 特別研究員(SPD)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 個体記憶 / オプトジェネティクス / 海馬 |
Outline of Annual Research Achievements |
採用1年目、2年目でメダカの配偶者選択行動の結果、メダカメスは見知ったオスを好んで配偶相手として受け入れることを見出し、その意思決定段階に終神経GnRH3ニューロンが関わることを明らかにしたが、この「個体の記憶に基づく意志決定のシステム」の進化的保存性については未知な部分が多い。そこで、一般化するためMIT利根川研究室においてマウスを用いた個体記憶に関する行動定量システムを独自に考案した。このシステムとオプトジェネティクスの手法を組み合わせて海馬での個体記憶を担う領域を同定した。 まず初めに、マウスの個体記憶をアッセイする行動実験系として、社会性識別テスト(social discrimination test)と 侵入者テスト(resident-intruder test)の行動実験系 を立ち上げた。社会性識別テストは、マウスが新規な個体に強く接近することをアッセイするテストであり、 テストチャンバーのなかに新規個体と既知個体を入れたペンシルホルダーを設置すると、マウスは新規個体の周囲を好み、積極的に匂いを嗅ぐ。テストマウスの動きをチャンバーの上から録画した後、行動解析ソフトでマウスの鼻の位置をトラッキングし、鼻が sniffing areaの中にいた時間を自動で検出したところ、確かに有意に新規個体へと接近することを確認した。 さらに、緑光刺激依存的に神経興奮を阻害する eArchT3.0タンパクを用いて、個体記憶を担う脳領域の探索を行った。AAVrh8-CamK2:eArchT-EYFP を顕微注入したマウスを用いて、 社会性識別テストと侵入者テストを行った結果、海馬の小領域の神経興奮を阻害したマウスは社会性識別テストと侵入者テストに異常を示した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] An Essential Role of the Arginine Vasotocin System in Mate-Guarding Behaviors in Triadic Relationships of Medaka Fish (Oryzias latipes)2015
Author(s)
Yokoi S, Okuyama T, Kamei Y, Naruse K, Taniguchi Y, Ansai S, Kinoshita M, Young LJ, Takemori N, Kubo T, Takeuchi H
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Journal Title
PLoS genetics
Volume: 11
Pages: e1005009
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] メダカのメスが見知ったオスを選り好む配偶者選択行動の神経基盤2014
Author(s)
奥山輝大, 横井佐織, 大賀真伊, 阿部秀樹, 磯江泰子, 末廣勇司, 今田はるか, 田中実, 川崎隆史, 弓場俊輔, 谷口善仁, 亀井保博, 大久保範聡, 島田敦子, 成瀬清, 武田洋幸, 岡良隆, 久保健雄, 竹内秀明
Organizer
第37回日本神経科学大会 Neuroscience 2014
Place of Presentation
パシフィコ横浜(神奈川県 横浜市)
Year and Date
2014-09-11 – 2014-09-13
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[Presentation] A Neural mechanism underlying mating preferences for familiar individuals in Medaka Fish2014
Author(s)
Teruhiro Okuyama, Saori Yokoi, Hideki Abe, Yasuko Isoe, Yuji Suehiro, Haruka Imada, Minoru Tanaka, Takashi Kawasaki, Shunsuke Yuba, Yoshihito Taniguchi, Yasuhiro Kamei, Kataaki Okubo, Atsuko Shimada, Kiyoshi Naruse, Hiroyuki Takeda, Yoshitaka Oka, Takeo Kubo, Hideaki Takeuchi
Organizer
2nd Strategical Meeting for Medaka Research
Place of Presentation
セビリア(スペイン)
Year and Date
2014-04-10 – 2014-04-12
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[Book] 動物行動の分子生物学2014
Author(s)
久保 健雄, 奥山 輝大, 上川内 あづさ, 竹内 秀明, 太田 次郎, 赤坂 甲治, 浅島 誠, 長田 敏行
Total Pages
160
Publisher
裳華房