2014 Fiscal Year Annual Research Report
生体時計に制御される新型アルドステロン酵素を標的とした新しい機序の降圧薬の開発
Project/Area Number |
12J05447
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
太田 拓巳 京都大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アルドステロン / アンギオテンシンII / 3β-HSD / 副腎球状層 |
Outline of Annual Research Achievements |
原発性アルドステロン症は内分泌性高血圧の中で最も頻度の高い病因であるが、その発症に関わる遺伝子の多くが不明なままである。特に、非腫瘍性の特発性アルドステロン症は未だに有効な根本治療法が確立されていない難治性疾患である。特発性アルドステロン症の疾患部、及び特発性アルドステロン症様の病態を示すモデルマウスでは、アルドステロン産生細胞である球状層細胞に特異的に発現する3β-HSD(3β水酸化ステロイド脱水素酵素)が過剰に発現しており、この酵素の過剰発現が副腎からの過剰なアルドステロン産生の原因であると考えられる(Doi et al., J Clin Endocrinol Metab., 2014、Doi et al., Nature Med., 2010)。しかしながら、この球状層特異的3β-HSDの発現制御機構については、その多くが未解明なままであった。 申請者は、この酵素の発現制御機構の解明が特発性アルドステロン症の発症機構の解明、及び根本治療薬の開発につながると考えた。そこで申請者は、生体内でアルドステロン産生を亢進させる主要な因子であるアンギオテンシンIIに着目し、アンギオテンシンIIが本酵素の発現を誘導するのか、もし誘導されるのであればどのような分子機構を介するのかを調査した。 マウスへのアンギオテンシンIIの投与や、ヒト副腎皮質由来のH295R細胞を用いた実験から、アンギオテンシンIIが本酵素の発現を一過性に亢進することを発見した。H295R細胞を用いたプロモーターアッセイやゲルシフトアッセイ、クロマチン免疫沈降により、核内受容体であるNGFIBが本酵素の発現に関与することを発見した。さらに、siRNAを用いたノックダウンやNGFIBのドミナントネガティブ体を用いた実験から、アンギオテンシンIIによる本酵素の誘導は、NGFIBを介して行われていることを示した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)