2014 Fiscal Year Annual Research Report
TRPCチャネルタンパク複合体形成の生理的意義の解明
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12J05497
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
北島 直幸 九州大学, 薬学研究院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | カチオンチャネル / 心不全 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに,横行大動脈を狭窄(TAC)を行うことにより心重量の増加に伴った線維化がTRPC3欠損によって顕著に抑制されることを示している. 低分子量Gタンパク質RhoAの活性化は心臓の線維化シグナルの中心的役割を担う.TAC1週間後のマウス心臓および機械的伸展刺激を与えたラット心筋細胞でRhoAの強い活性化が確認され,これらはTRPC3阻害により有意に抑制された.RhoAはRho guanine nucleotide exchange factors (RhoGEFs)により活性化される.TAC1週間後の心臓および機械的伸展刺激を与えた心筋細胞において,RhoGEFsの一つであるGEF-H1がTRPC3依存的に活性化し,GEF-H1依存的な心臓の線維化応答が誘導された.興味深いことに,GEF-H1の活性化はNADPH oxidase (Nox) の発現抑制により抑制された. ラット新生児心筋細胞に機械伸展刺激を与えるとTRPC3依存的なスーパーオキシド産生が確認された.Noxは心不全時に発現量が増加し,酸化ストレスを惹起する.Nox2は同じ膜タンパク質あるp22phoxとヘテロ二量体を形成している.培養細胞に共発現させた免疫沈降法の実験から,TRPC3はNox2, p22phoxと複合体を形成した.Nox2とp22phoxの結合は互いのタンパク質の安定化に必要である.TAC1週間後においてNox2のタンパク質発現は顕著に増加していた.このNox2の発現上昇はTRPC3欠損群で顕著に抑制された.mRNAもTAC1週間後に増加したが,TRPC3欠損群で抑制されなかった.以上の結果から,TRPC3はp22phox/Nox2と複合体を形成することで,Nox2依存的な活性酸素種シグナルを介して線維化を誘導することを初めて明らかにした.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)