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2013 Fiscal Year Annual Research Report

元素の特性の複合化に基づく革新的な低酸素誘導因子調節薬の開発

Research Project

Project/Area Number 12J05784
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

川口 真一  東北大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(PD)

Keywords低酸素誘導因子 / PHD / 低酸素 / ヘテロ元素 / 低分子阻害剤
Research Abstract

本研究ではHIF(低酸素誘導因子)を安定化し、低酸素状態によるダメージから組織・細胞を保護するためのPHD (prolyl hydrohyrase)機能阻害剤の開発を目指し、研究を行っている。昨年までの結果でTM6649という複数の配位性ヘテロ元素部位を有する新奇化合物がHIFの安定化作用を有することを見いだしていた。TM6649の構造類縁体を約50種類合成し、その構造とHIF安定化効果の活性の相関を調べた。その結果、ターゲットとしていたPHDを阻害している可能性が低いことが明らかとなった。そこで、化合物を固定し、タンパク質を変更しドッキングシミュレーションを行った結果、FIH (Factor inhibiting HIF)と良好なドッキングスコアが得られることが明らかとなった。そこで、FIH阻害によるHIF安定化を検出できる系を構築し、その構造とHIF安定化効果の活性の相関を調べた。その結果、約10種の化合物にHIF安定化効果が見られ、FIHタンパクの活性中心の空孔と良い相関性を示していた。このことからFIH阻害を得た可能性が高いと考えている。
一方、本来のターゲットであるPHD阻害剤の取得も別途試みている。すなわち、ルシフェラーゼアッセイ系を用いて、東京大学創薬オープン・イノベーションセンターの化合物ライブラリーが有する約1万化合物のスクリーニングを行った。その結果、ヒット化合物が約40種類得られた。その中で新規性の高い骨格かっ修飾性の高い構浩を選び、次の候補化合物となるよう研究を進めているところである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

現在までに低酸素誘導因子安定化作用を有するヒット化合物を導出し、その誘導体を多数合成することを達成している。またそれらの化合物の作用機序を調べ、当初想定していた結果とは異なるが、目的の低酸素誘導因子安定化作用を有する元素の特性の複合化に基づく新奇化合物は得られている。当初想定していたターゲットタンパク質とは違う部分に阻害していると考えられる点でおおむね順調に進展していると評価する。

Strategy for Future Research Activity

本研究課題の現在の問題点は、低酸素誘導因子安定化作用が比較的低いという問題点がある。これは。当初想定していたターゲットタンパク質とは違う部分に阻害していると考えられる点に原因があると考えられる。より活性のある骨格を探索するために東京大学創薬オープン・イノベーションセンターの化合物ライブラリーが有する約1万化合物のスクリーニングを行った。その結果、ヒット化合物が約40種類得られた。その中で新規性の高い骨格かっ修飾性の高い構造を選び、次の候補化合物となるよう研究を進めているところである。

  • Research Products

    (2 results)

All 2013

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 酸素センサーPHDを標的とした低分子阻害薬の開発2013

    • Author(s)
      川口真一、小川昭弥、宮田敏男
    • Journal Title

      月刊細胞(ニューサイエンス社)

      Volume: 45 Pages: 427-430

  • [Presentation] New therapy for hypoxia by a prolyl hydroxylase inhibitor2013

    • Author(s)
      Shin-ichi Kawaguchi, Tadayuki Tsujita, Takashi Dan, and Toshio Miyata
    • Organizer
      NIH-TohokuUniversity-JSPS国際シンポジウム
    • Place of Presentation
      東北大学 艮陵会館
    • Year and Date
      2013-05-10

URL: 

Published: 2015-06-25  

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