2013 Fiscal Year Annual Research Report
神経幹細胞における選択的スプライシング制御の生理学的役割の解明
Project/Area Number |
12J06431
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柴嵜 孝幸 東京大学, 医科学研究所, 特別研究員(PD)
|
Keywords | RNA結合蛋白質 / 神経幹細胞 / PTBP1 |
Research Abstract |
今年度は、当初の計画を変更して作製に取り組んでいたPTB/nPTB二重欠損マウス(Ptbfl/fl ; Nestin-CreERT2マウス)の解析を行った。具体的には、生後8週齢の成体Ptbfl/fl ; Nestin-CreERT2マウスに対して、経口投与によりタモキシフェンを導入し、コンディショナルにPTB/nPTBを欠損させ、投与後5週までの期間において、神経幹細胞の生存、分化、増殖に着目し、組織学的な解析を行った。 申請した研究計画では、PTB遺伝子の欠損により成体神経幹細胞に見られる異常を端緒して、選択的スプライシング制御の役割に迫る予定であった。しかしながら、成体神経幹細胞では、胎生期神経幹細胞と異なり、PTB遺伝子単独の欠損では顕著な異常がみられなかった。一方で、胎生期神経幹細胞では、PTBとその相同遺伝子nPTBの二重欠損により、表現型が激しくなることを見いだした。このことから、成体神経幹細胞ではPTBの働きはその相同遺伝子であるnPTBにより補償されるのでないかと考え、計画を変更しPTB/nPTB二重欠損を誘導できるPtbfl/fl ; Nestin-CreERT2マウスの作製に取り組んだ。研究期間内に作製が間に合ったため、解析を開始した。予備的な実験結果では、PTB/nPTBの二重欠損を誘導したマウスの海馬では幹細胞マーカーであるNestin陽性細胞が減少するという結果が得られており、さらに詳細な解析を行っていく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
(抄録なし)
|
Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
|