• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2012 Fiscal Year Annual Research Report

ラットDRGにおけるAVPを介したニューロン-グリア細胞間の相互作用の解明

Research Project

Project/Area Number 12J06480
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

守屋 大樹  山口大学, 大学院・連合獣医学研究科, 特別研究員(DC1)

KeywordsVasopressin / DRG / Satellite glial cells / Schwann cells / S-100 / 培養細胞 / Vla受容体 / ラット
Research Abstract

背根神経節(DRG)とは脊髄の背角外側に存在する組織であり、組織中には主に感覚ニューロンの細胞体が存在している。アルギニンバソプレシン(AVP)とは視床下部で産生され下垂体後葉から体循環に分泌されるペプチドホルモンである。AVPは血管平滑筋の収縮や腎臓の集合管での水の再吸収を介した体液浸透圧を調節する役割をもつことが知られている。近年ストレスや社会認識行動にもAVPが関わっていることが明らかとなっており、体液浸透圧の調節以外にも新たなAVPの役割が明らかになりつつある。DRGニューロンの細胞体にAVPが発現しているという報告があり、DRGに存在するAVPも何らかの役割をもつことが推測される。
成熟ラットから単離、培養した細胞にAVP刺激を行ったところ、非興奮性細胞で細胞内Ca^<2+>濃度([Ca^<2+>]_i)上昇反応が見られた。[Ca^<2+>]_i測定後にグリア細胞のマーカー蛋白であるS-100に対する抗体を用いた免疫染色を行ったところS-100陽性細胞とAVPに反応する細胞が同一であることが明ちかになった。
また、AVPによる[Ca^<2+>]_i上昇反応はGq/PLCを介したCa^<2+>動員であること、選択的AVP-V1受容体拮抗薬存在下では消失することが明らかとなった。V1受容体にはV1a,V1bの2種類のサブクラスが存在することが知られている。V1a,V1b受容体に特異的なプライマーを作成しDRG組織および培養DRG細胞から抽出したサンプルを用いたRT-PCR法を行ったところDRG組織由来のサンプルからはV1a,V1b受容体mRNA由来のバンドが検出された。培養DRG細胞から抽出したサンプルからはV1a受容体-mRNA由来のバンドのみが検出された。以上の結果から今回用いた培養DRGグリア細胞でのAVPによる[Ca^<2+>]_i上昇反応には主にV1a受容体が関与していることが示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

培養DRG細胞の中でグリア細胞がAVPに反応して[Ca^<2+>]_i上昇反応を示すことを明らかにし、またその[Ca^<2+>]_ii上昇反応に関与するAVP受容体のサブタイプ等、[Ca^<2+>]_i上昇反応のメカニズムの詳細を明らかに出来たため。以上の結果をまとめたものがBrain research誌に掲載されたため。

Strategy for Future Research Activity

今後はラットDRGグリア細胞でのAVPによる[Ca^<2+>]_i上昇反応の生理学的意義を明らかにすることに焦点をおいて研究を推進する予定である。具体的にはグリア細胞の生理的な機能の一つである生理活性物質の分泌に着目した。DRGグリア細胞でAVPによる[Ca^<2+>]_i上昇反応後に生理活性物質分泌量が増加するという仮説を立て、生理活性物質分泌量の変化の有無について検討する予定である。

  • Research Products

    (4 results)

All 2012

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] アルギニンバソプレシンの背根神経節クリア細胞に対する効果に関する研究2012

    • Author(s)
      Taiki Moriya
    • Journal Title

      Brain Research

      Volume: 1,483 Pages: 1-12

    • DOI

      10.1016/j.brainres.2012.08.028.

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] ジムノピリンの背根神経節細胞に対する効果2012

    • Author(s)
      Shunsuke Miyazaki
    • Journal Title

      Biomedical Research

      Volume: 33 Pages: 111-118

    • DOI

      10.2220/biomedres.33.111

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] オキシトシンの背根神経節細胞に対する効果に関する研究発表2012

    • Author(s)
      Taiki Moriya
    • Organizer
      Neuroscience 2012
    • Place of Presentation
      New Orleans, USA
    • Year and Date
      2012-10-16
  • [Presentation] ジムノピリンの背根神経節細胞に対する効果2012

    • Author(s)
      Naoki Kitamura
    • Organizer
      Neuroscience 2012
    • Place of Presentation
      New Orleans, USA
    • Year and Date
      2012-10-13

URL: 

Published: 2014-07-16  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi