2012 Fiscal Year Annual Research Report
HeLa細胞における微小管結合タンパク質ダイナミン2の機能解析
Project/Area Number |
12J07069
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
森田 真規子 広島大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013-03-31
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Keywords | ダイナミン2 / 微小管 / 微小管ダイナミクス / GTPase活性 |
Research Abstract |
本研究は、ダイナミン2が微小管結合タンパク質として細胞内でどのような機能を担っているか明らかにする事を目的としている。そこで、先行研究で発見した微小管共局在型変異体Dyn-2-(1-786)を用い、(1)細胞内でDyn-2-(1-786)はどのように微小管と相互作用しているか、(2)Dyr2-(1-786)が微小管と相互作用する事による生理的意義について、細胞生物学的手法および生化学的手法により解析した。 (1)細胞内におけるDyn-2-(1-786)と微小管の相互作用の機構について 間期のHeLa細胞内にGFP-Dyn-2-(1-786)およびEB3-RFPを共発現させ、これらのタンパク質の挙動を共焦点顕微鏡や全反射顕微鏡を用いてライブイメージング解析を行った。その結果、二者は同速度・同方向に移動するが、直接的な相互作用はしていない事を明らかにした。 (2-1)生理的意義について(細胞生物学的手法) 間期のGFP-Dyn-2-(1-786)発現細胞にダイナミン2のGTPase活性阻害剤を作用させた解析から、ダイナミン2のGTPase活性が微小管伸張の制御に関与している事を明らかにした。また、微小管安定化剤を用いた解析から、ダイナミン2と微小管の相互作用は微小管ダイナミクスに依存している事を明らかにした。 (2-2)生理的意義について(生化学的手法) 間期および分裂期のHeLa細胞粗抽出液を用いて、微小管安定化剤存在下・非存在下におけるダイナミン2と微小管の結合の有無について検討を行った。その結果、間期では、微小管安定化剤非存在下に比べ、存在下では微小管画分中に沈降するダイナミン量が減少する事が明らかにした。この事実は、(2-1)で明らかにした結果と一致する。一方、分裂期では、微小管安定化剤の存在に関わらず、微小管画分中にダイナミンが沈降している事を明らかにした。これらの事実から、間期および分裂期では、それぞれ異なる機構でダイナミンと微小管が相互作用している可能性を明らかにした。
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Research Products
(6 results)