2013 Fiscal Year Annual Research Report
ナノインプリントにおける樹脂流動挙動の解明とロールナノインプリントへの応用
Project/Area Number |
12J07387
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
海野 徳幸 東京理科大学, 基礎工学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | μ-DHPTV / ナノインプリント / UV硬化性樹脂 / 離型処理 |
Research Abstract |
本研究では、リアルタイムに流動場を3次元的に可視化できる技術であるMicro digital Holographicparticle tracking velocimety (micro-DHPTV)を用いて、ナノインプリントモールド内における樹脂の微小領域流れを把握し、ナノインプリント時の転写欠陥の原因解明とその解決を目的としている。本年度は、DHPTV観察系を用いて微細ステップパターンを通過する際の流動が取得できるか検討した。結果、予め光硬化樹脂によって微細ステップパターンを作製したガラス基板を用いることで、ナノインプリント圧着プロセス時の樹脂の流動を3次元的に撮影することに成功した。また、micro-DHPTV観察技術を熱ナノインプリント方式にも発展させるべく、熱ナノインプリントに関する知見を深めるため2013年10月7日より2014年3月14日までの間、フィンランド・VTT Technical Research Centre of Finland(以下VTT)において研究を行った。ここではニッケルレプリカモールドの作製手法の検討と、作製したニッケルレプリカモールドを用いた熱ロールナノインプリントに関する研究に取り組んだ。転写結果はAFMや光学顕微鏡等により測定し、転写時温度が転写パターン高さに及ぼす影響を詳細に調べた。その結果、熱ロールナノインプリントにおける最適な転写温度、すなわち最も転写パターンがニッケルレプリカモールド形状に近くなる条件を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
光硬化樹脂パターンを付したガラス基板を用いてもmicro-DHPTVが可能なことを新たに明らかにし、その結果を国際会議にて発表を行った。また、フィンランドVTTにおける熱ロールナノインプリントに関する研究も順調に進展し、国際会議にて発表予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
ステップパターン以外の光硬化樹脂パターンを付したガラス基板上においても樹脂の流動を取得していく。また、ナノインプリント離型剤の影響についても引き続き調べていく。
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Research Products
(3 results)