2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12J07391
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
栗林 司 東京大学, 大学院数理科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 無限次元リー環 / BGG圏 |
Research Abstract |
研究を進めるにあたり、前年度に研究した一般のCoxeter系に対するBGG圏0(アファインKac-Moodyリー環に対するBGG圏0を拡張してもの)について考察を進めた。 一般にBGG圏0(の類似物)を研究するにあたっては、既約対象・標準対象を決定し、そのprojective coverとして射影的対象を定めるところから出発する。 次に、標準対象と既約対象の関係と射影的対象と標準対象の関係に類似が見られるというBGG相互律を確立し、それを利用して標準対象の組成列に現れる既約対象の条件を調べる(BGGの定理)。 ここまでのことは先行研究により一般のCoxeter系に対する場合も、アファインKac-Moodyリー環の場合(クリティカルな場合を含む)にも解決されている。 これをさらに詳しく、標準対象の組成列に既約対象が重複度いくつで現れるかを記述したものがKazhdan-Lusztig予想であり、この予想を一般のCoxeter系に対する場合に研究していたが、これは他の研究者によって解決された。 この手法や、有限次元半単純の場合の手法を参考にすることで対称化可能Kac-Moodyリー環の場合にparabol ic-singular dualityやkoszul dualtyの研究を進めることを試みた。また、アファインKac-Moodyリー環の場合のKazhdan-Lusztig予想についても考察したが、有益な結果は得られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
一般のCoxeter系に対するBGG圏の場合のKazhdan-Lusztig予想の解決などから、その手法を対称化可能Kac-Moodyリー環の場合のKoszul duality, parabolic-singular dualityについての研究に応用することを考えたが、あまり有益な結果は得られなかった。 また、当初予定していたアファインリー環のクリティカルな場合に関しては研究を進めることが出来なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今までの方針では目標としていたKac-Moodyリー環の場合のKoszul duality, parabolic-singular dualityなどに対してあまり有効なアプローチが出来なかったので、少し方針を転換して、parabolicなBGG圏について有限次元半単純の場合を含め、parabolic-singular dualityなどをより詳しく研究していきたい。
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