2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12J07421
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹内 研生 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 脳 / 性差 / 魚類 / アロマターゼ / galanin |
Outline of Annual Research Achievements |
アロマターゼ遺伝子cyp19a1bは、メスの脳に大きく偏って発現する。本研究ではこの発現の差を生み出す細胞が未成熟なradial gliaであることを同定し、そこから生じる表現型の性差を推定した。そこで本遺伝子を欠損したメダカを用い、その作用機序の解明を次の目的とした。まず解析に用いるノックアウトメダカの系統を確立した。本遺伝子を欠損した個体の子孫を継代する際に、HRM法を用いてノックアウト個体を選別し、本研究室で利用している野生型の個体と交配した。この継代・選別・交配を繰り返すことで、野生型との差異がcyp19a1bの欠損のみに絞られ、遺伝子特異的な解析することが可能になった。このバッククロスを完了させたことで、今後は選別を行うことなくノックアウトメダカを常に利用することが可能となった。
一方、神経ペプチドgalaninの遺伝子galはメスに比べオスで高く発現する。この性差はある神経核がオス特異的にgalを発現することに由来する。そこで本研究ではその発現メカニズムとガラニンの性差がもたらす表現型の雌雄差を解明することを目的とした。まず同一のニューロンでアンドロゲン受容体が共発現することを示し、オスでのgalの高発現がアンドロゲンにより促されることを示唆した。またそれらの軸索の投射先でのgalanin受容体(galr1,galr2)の発現を確認した。そこで、それらの受容体の機能解析を行うためgalr1およびgalr2のサブクローニングを行った。
以上のように得られた成果から両遺伝子の発現の機序や表現型に与える作用についての示唆を得ることができた。最終的な目的である性差への影響の解明までには至らなかったものの、本研究の結果によってその目標を実現するための重要な基礎を築くことができたと考える。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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