2013 Fiscal Year Annual Research Report
アミノ酸の取り込みと排出に働く輸送体の構造基盤の解明
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12J07636
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
道喜 慎太郎 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 膜輸送体 / ペプチド |
Research Abstract |
昨年度までに、高い発現量かつ性質の良いペプチド輸送体を探索する為に多数の真正細菌からスクリーニングを行うことで、Geobacillus kaustophilus由来POT (GkPOT)を得た。GkPOTを発現・精製し、脂質二重膜中に再構成して結晶化を行うLCP法を用いる事で、GkPOTの単体の結晶構造を1.89Åという高分解能で決定することに成功した。結晶構造により「基質とプロトンが同じ部位で認識し共輸送される」という仮説が示唆された。変異体解析や輸送活性測定を行うことで、この仮説の妥当性を明らかにした。競争阻害実験によりGkPOTと高い親和性を持つ基質アナログを探索し、基質アナログとの共結晶化を行うことでGkPOTと基質アナログとの複合体の結晶構造の解明を試みた。基質アナログの結合による構造変化を考慮し、結晶化条件の探索は初期スクリーニングから行うことで微結晶を得ることに成功した。結晶化条件の最適化を行うことで良質な結晶が得ることに成功し、分解能2.4Åのデータセットを収集することに成功した。GkPOT単体の結晶構造を用いた分子置換法により位相を決定し、基質アナログとの複合体の結晶構造を明らかにした。複合体の構造情報から、基質の結合様式や基質認識に重要な残基が新たに明らかになり、構造情報に基づいたMDシミュレーションや赤外分光法などの共同研究を行うことで、GkPOTの基質輸送機構が明らかになった。本年度は、昨年度までの成果をまとめ米国科学アカデミー紀要である「Proceedings of theNational Academy of Sciences of the United States of America (PNAS)」に投稿し、7月に掲載された。今後は、GkPOTのより詳細な輸送メカニズムを解明するために、未だに明らかになっていない別状態の結晶構造の解明を目指している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、昨年度までに明らかにしたPOTの基質輸送機構を「Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America (PNAS)」に投稿し、7月に掲載された。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、GkPOTのより詳細な基質輸送機構を解明するために、未だに明らかになっていない細胞外開口状態の結晶構造の解明を目指す。細胞外開口状態での結晶構造の解明には構造の安定化が必要不可欠である。そのため、目的の状態の時のみ近接する2か所の残基をシステイン残基に置換し、ジスルフィド結合で構造の安定化を目指す。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Structural basis for dynamic mechanism of proton-coupled symport by the peptide transporter POT.2013
Author(s)
Doki S, Kato HE, Solcan N, Iwaki M, Koyama M, Hattori M, Iwase N, Tsukazaki T, Sugita Y, Kandori H, Newstead S. Ishitani R. Nureki O.
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Journal Title
Proc Natl Acad Sci U S A.
Volume: 110
Pages: 11343-8
DOI
Peer Reviewed
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