2014 Fiscal Year Annual Research Report
アミノ酸の取り込みと排出に働く輸送体の構造基盤の解明
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12J07636
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
道喜 慎太郎 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 膜輸送体 / ペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
オリゴペプチド輸送体POTの構造解析 タンパク質の取り込みは生物が生命活動を維持する上で必須である。POTはプロトンの濃度勾配を輸送駆動力として利用し、タンパク質の主要な消化産物であるジペプチドやトリペプチドの取り込みを行っている。また、POTはペプチドに似た構造をもつ薬剤も基質として輸送する事が知られており、POTの幅広い基質選択性の解明は薬剤設計の分野でも注目されている。本研究により、Geobacilluskaustophilus由来のPOT(GkPOT)の結晶構造を単体構造と基質アナログとの複合体構造の2状態で決定した。得られた結晶構造と変異体を用いた輸送活性測定を行う事により、基質とプロトンの結合部位が同じ個所に結合する事を初めて解明した。 オリゴペプチド輸送体POTの輸送メカニズムの解明 POTは、プロトンと基質の両方が結合した状態、もしくはどちらも結合していない状態で構造変化が起こり、プロトンや基質が片方だけ結合した状態では構造変化が起こらないように輸送制御されている。しかしながら、これまでの研究では、POTがどのようにして輸送制御を行っているか不明であった。本研究では、GkPOTの結晶構造を用いたMDシミュレーションにより、プロトンと基質が結合するGlu残基のプロトン化・脱プロトン化が結合・放出を制御している事を解明した。 昨年度に、これまでの成果をまとめ米国科学アカデミー紀要である「Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America(PNAS)」に掲載された。今年度は、GkPOTのより詳細な輸送メカニズムを解明するために、未だに明らかになっていない別状態の結晶構造の解明を目指していた。
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Research Progress Status |
本研究課題は, 平成26年度が最終年度のため, 記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は, 平成26年度が最終年度のため, 記入しない。
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