2014 Fiscal Year Annual Research Report
PRR発現調節に着目した癌抑制遺伝子p53による抗ウイルス免疫制御の分子基盤
Project/Area Number |
12J08328
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
田浦 学 熊本大学, エイズ学研究センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 癌抑制遺伝子 / PRR / TLR / エイズ / HIV-1 / 潜伏感染 / HIV抑制因子 / COMMD1 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの研究では,発癌ウイルスによる自然免疫抑制機構の解明を目的に,発癌ウイルスにより機能が抑制される癌抑制遺伝子p53およびRbによる自然免疫制御機構を解明した.また病原ウイルス潜伏感染における自然免疫制御機構の機能解析を目的に,エイズ原因ウイルスHIV-1に着目し,HIV-1潜伏感染においてCOMMD1/Murr1発現誘導によりTLRおよびサイトカインシグナル応答が顕著に抑制されることを明らかにし,潜伏感染における自然免疫機構の関与を示した. 本年度は,これまでHIV抑制因子として知られていたCOMMD1のHIV-1潜伏感染における機能解明を目的とした.その結果,COMMD1はHIV-1潜伏感染を安定化することが示された.特に興味深いことに,COMMD1の発現を抑制すると,潜伏感染していたHIV-1が再活性化し,潜伏感染細胞から放出されることを明らかにした.さらに,詳細な細胞内シグナル解析より,HIV-1潜伏感染細胞ではJAK/PI3Kシグナルの活性化によりCOMMD1が転写誘導されることを示した. 以上,本研究では宿主の抗ウイルス自然免疫応答を切り口に展開してきた.その成果として,癌抑制遺伝子p53およびRbによるPRRの発現および機能制御系を示した(Mol. Cell. Biol., 2012). また,エイズ治療の最適化を目的としたART副作用研究より,副作用誘導性を考慮した創薬研究の可能性を示した(Free Radic. Biol. Med., 2013).さらにHIV-1潜伏感染に焦点を当てた研究は,HIV抑制因子の1つであるCOMMD1のHIV-1初回感染および潜伏感染における長短二面性を明らかにすることで, HIV抑制因子の定義そのものを再検証する必要性を示唆した( J. Virol., 2015; 熊本大学プレスリリース; 熊本日々新聞).
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] COMMD1/Murr1 reinforces HIV-1 latent infection through IκB-α stabilization.2015
Author(s)
Taura M, Kudo E, Kariya R, Goto H, Matsuda K, Hattori S, Vaeteewoottacharn K, McDonald F, Suico MA, Shuto T, Kai H, Okada S.
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Journal Title
Journal of Virology
Volume: 89(5)
Pages: 2643-58
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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