2014 Fiscal Year Annual Research Report
有用物質・エネルギー生産を志向した微生物代謝の電気化学的制御
Project/Area Number |
12J08844
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松田 翔一 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 細胞外電子移動 / 遺伝子発現 / 電極触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究においては、電気化学的手法により微生物体内の酸化還元雰囲気を制御し、そのアウトプットとして微生物によるCO2還元や有用物質生産効率の飛躍的向上を目指す。その目的の下、(1)電極電位操作による遺伝子発現制御手法の確立、(2)微生物体内の酸化還元状態操作手法確立、に関する研究を実施してきた。本年度では、光合成細菌の生体内時計を対象とし、その電気化学的手法による制御を試みた。前年度までに確立した、電子伝導性ポリマーを利用した生体内酸化還元の電気化学的制御手法を、モデル微生物であるシアノノバクテリアに適用した。生体内の酸化還元バランスの変化は、電気化学測定による細胞外電子伝達能の評価、および、クロロフィルへの光励起蛍光測定系を組み合わせることで実施した。その結果、設定する電極電位に応じた、生体内酸化還元バランスの変化、および、それに付随した生体時計リズムの制御が可能であることが明らかとなった。 また、このような細胞外電子伝達に関する研究を実施する過程で、生体内酸化還元分子の酸素還元・酸素発生反応に対する触媒能に着目し、研究を展開した。すなわち、生体酵素模倣人工触媒の開発、および、その知見を活かした金属空気電池開発に関する研究を実施した。その結果、キノン分子・金属ポルフィリン錯体が、リチウムイオン電解質における酸素還元・酸素発生反応に対して高い触媒能を示すことが明らかとなった。この結果は、これらの生体分子が非水系リチウム空気電池の正極反応における効果な溶解性触媒として機能することを示すものである。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)