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2012 Fiscal Year Annual Research Report

ナス科植物ペチュニアにおける自家不和合性の分子機構解明

Research Project

Project/Area Number 12J08924
Research InstitutionNara Institute of Science and Technology

Principal Investigator

塚原 麻伊  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 特別研究員(DC2)

Keywords自家不和合性 / ペチュニア / ユビキチン化 / SCF複合体 / Cullin-1 / STEM-トモグラフィー
Research Abstract

本研究では、ナス科植物ペチュニアにおける自家不和合性の分子機構解明を目指す。当研究室では、ナス科植物の自家不和合性を、雌ずい因子S-RNaseの細胞毒性と花粉因子群SLFsの解毒作用との関係で説明する分子モデルを提唱している。このモデルで未解明な点が、SLFsによるS-RNaseの解毒機構である。
花粉因子SLFsがSCF(Skp1-cullin-1(cuL-1)-F-box)複合体を形成するのか、その構成分子は何なのかを明らかにするために、複合体足場タンパク質のCullin-1を標的とした。本年度は、Cullin-1の機能解析として、N末端部位(1-422)の過剰発現植物体を用いて解析を行った。現在は、Cullin-1RNAiノックダウン形質転換体を生育中であり、今後受粉試験によりその表現型を観察する。
非自己S-RNaseはSLFsによってユビキチン化されるのか、未解明である。本年度は、ウェスタンブロット法による検出を試みたが、検出には至らなかった。原因として、ユビキチン化S-RNaseの存在量が非常に少なく、修飾後反応が即座に行われることが考えられた。今後は、多角的な視点での検出条件の最適化を行う。
ユビキチン化されたS-RNaseの解毒機構は、未だ不明である。本年度は、花粉管内S-RNaseの局在を調べるために、花粉管を抗S-RNaseおよび抗カロース抗体で免疫染色した試料の電子顕微鏡観察行った。今後は、走査透過型電子顕微鏡と電子線トモグラフィー(STEM一トモグラフィー)を用いて、花粉管内をより広範囲かつ詳細に観察することで、S-RNase解毒機構の分解説と隔離説の真偽に迫っていきたい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究では、ナス科植物ペチュニアにおける自家不和合性の分子機構解明を目的としている。現在までに、SCF複合体構成成分Cullin-1の機能証明に関しては、N末端過剰発現形質転換体による解析を行い、現在はRNAiによるノックダウン体は順調に成育中である。S-RNaseの局在解析については、抗S‐RNaseおよび抗カロース抗体で二重染色した免疫電子顕微鏡観察に成功しており、進展がみられる。ユビキチン化S-RNaseの検出に関しては、ウェスタンブロット法にて、様々な試料条件による検出を試みたが、未だ検出に成功していない。全体としては、おおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

1)SCF^<SLF>複合体構成成分の足場タンパク質cullin-1の機能証明
RNAiノックダウン体にて、SCL-1発現量の低下を確認後、他家受粉による受粉試験を行う。
2)S-RNaseの解毒機構証明
自家および他家受粉花粉管内S-RNase分布を免疫電子顕微鏡を用いて解析するとともに、細胞内構造の解析として、走査型電子顕微鏡と電子線トモグラフィーを用いた三次元的解析を行う。

URL: 

Published: 2014-07-16  

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