2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12J09622
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
白石 貴久 東京工業大学, 総合理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 圧電体膜 / 振動発電 / フレキシブル素子 |
Outline of Annual Research Achievements |
圧電体による圧電発電は、環境振動をエネルギー源して発電する技術であり、200Hz以下の共振周波数を有した圧電素子の作製が求められる。そこで、金属箔や有機材料といったフレキシブル基板上へ、圧電体膜を堆積させた"フレキシブル圧電素子"を作製することで、要求を満たすことが可能であると考えた。しかし、一般的に圧電体膜の作製温度は500℃以上であり、有機材料の耐熱温度より高い。そこで、300℃以下の低温で材料合成可能な水熱合成法に着目し、実際にフレキシブル圧電素子を作製し、その諸特性観測および特性向上を試みた。 金属箔基板を用いた研究において、高いフレキシビリティを有した素子の作製に成功し、曲げても割れや剥離は確認されなかった。また、200Hz以下の共振周波数と発電特性の観測に成功した。さらに、300℃での熱処理と電界印加による分極処理を施すことで、発電量の増加を観測し、既往報告と同程度以上の発電密度を達成した。これより、水熱合成法を用いて作製したフレキシブル圧電素子は、振動発電への応用が可能であることを見出した。 有機基板を用いた研究において、基板-電極層間の密着性の低さが問題となっていた。そこで、予め鑢を用いて基板表面を荒らすことで、アンカー効果による密着性の向上に成功した。また、有機基板上へ圧電体膜を直接堆積させ、その電気特性の観測に成功した。さらに、高いフレキシビリティも確認された。これより、水熱合成法を用いることで、耐熱性の低い有機基板上へも圧電体膜を直接作製することが可能であり、フレキシブル圧電素子としての可能性も見出した。 以上より、本研究成果を通して、水熱合成法はフレキシブル圧電素子の作製に適した手法の一つであり、水熱製フレキシブル素子は発電応用可能であることを明らかにした。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)