2013 Fiscal Year Annual Research Report
骨に固定源を求めた新規矯正用アンカレッジデバイスの開発
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12J09937
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
上園 将慶 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 歯科矯正用アンカレッジデバイス / 骨膜下デバイス / オッセオインテグレーション / カプセル化 / ハイドロキシアパタイト/コラーゲンナノ複合体コーティング / 低侵襲 |
Research Abstract |
平成24年度のラットを用いた研究に引き続き, 平成25年度は臨床応用を想定してイヌの上顎骨にデバイスを設置する研究を行った. デバイス形状は, 可能な限り小型化が必要であるが, 研究の第一段階として基本的な形態である6.0mm四方の田の字形とし, CAD/CAMで作製した. 表面性状はコーティングなし, およびHAp/Colコーティングとした. デバイスを上顎骨の骨膜下に設置した後, 骨膜と縫合して初期固定を行い, 4週間後に採材して光顕観察を行った. 組織学的所見では, コーティングなし群ではデバイスは線維組織で被覆され骨との接合が妨げられていた. HAp/Colコーティング群では, デバイスと母骨の間にトルイジンブルーに濃染された類骨組織が認められ, HAp1Colコーティングの有効性が示唆された. しかし骨接合は遅延しており, デバイス直下の骨表面ではデバイスの動揺に起因すると思われる骨吸収窩が認められた. チタンロッドをラット頭蓋骨表面に設置する実験系では, 縫合で確実な初期固定が得られたが, デバイスの場合, 縫合では確実な初期固定が得られないという重要な知見が得られた. イヌの実験で骨接合が遅延した原因を解明するため, HAp/Colコーティングされたチタンロッドが骨表面と接合する過程をラットの実験系で研究した. 骨膜剥離直後の骨膜を光顕観察したところ, 骨膜の骨原性細胞の顕著な減少を確認した. また, ロッドを骨表面に設置した直後と術1週間後の比較から, 新生骨形成は剥離されていない健全な骨膜に由来する骨原性細胞によって生じることが示された. 従って, 骨表面での迅速な骨接合を実現するためには, デバイスの設置部位に骨原性細胞を動員する必要があると考えられた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
骨膜下デバイスの臨床応用のために解決すべき事項カミイヌを用いた研究を通じて明らかとなった.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は, 迅速に接合する歯科矯正用骨膜下デバイスを実現するために, I. 安全かつ確実な初期固定, II. 骨原性細胞の動員, III. デバイスの小型化について検討を行う.
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Research Products
(10 results)