2013 Fiscal Year Annual Research Report
ウイルスと宿主ゲノムの特徴抽出とそれらの相互関係の研究
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12J09979
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Research Institution | Nagahama Institute of Bio-Science and Technology |
Principal Investigator |
岩﨑 裕貴 長浜バイオ大学, バイオサイエンス研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | バイオインフォマティクス / BLSOM / genome signature / host adaptaion |
Research Abstract |
インフルエンザウイルスゲノムの特徴を俯瞰的に捉えるために、データベースに登録されているA型及びB型のインフルエンザウイルス株、15,000株を対象に多変量解析の一種である一括学習型自己組織化マップ(BLSOM)解析を行った。ヒト由来のインフルエンザウイルス株は、A及びU塩基が多い連続塩基を好み、G及びCの多い連続塩基を嫌う傾向が見られ、例外的に"GGCC"及び"GGGG"を好む傾向がみられた。ヒト由来株の進化の方向性を探る目的で、古くからヒト集団のみで流行しているB型株のゲノムの連続塩基組成を調べると、ヒト由来のA型株の連続塩基組成の変化は、流行初期からB型株の連続塩基組成に近づけるように変化していることが見られた。宿主環境に依存したゲノム変化の方向性の存在が示唆され、連続塩基組成を基にしたウイルスゲノムの変化予測への応用が期待できる。トリ由来株のヒト集団への流行のリスク評価方法の開発を目的とした研究も行った。ヒト由来株の流行初期に分離された株に注目し、それらの株がトリ由来株と比較して特異的に好んでいる、あるいは嫌っている連続塩基の探索を行った。ここで検出された連続塩基を、ヒトでの流行の開始に重要であると仮定し、これらの連続塩基の組成が比較的ヒト由来株に近いトリ由来株の探索を行った。ヒトでは流行していない亜型の株がいくつか検出された。これらの株の1塩基組成に注目すると、平均的なトリ由来株とは大きく異なっており、ヒト由来株に近いこともみられた。ウイルスの特性を理解するために、ウイルスの宿主ゲノムを対象とした解析も行った。インフルエンザウイルスの代表的な宿主の1つであるヒトのゲノムを対象とした解析では、ヒトの染色体のセントロメアの近傍領域では、遺伝子はコードされていないにも関わらず、転写因子結合配列が特異的に好まれていた。ヒトの染色体の高次構造の形成に貢献している可能性が示唆される。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(14 results)