2013 Fiscal Year Annual Research Report
冷却原子体におけるベーテ仮説の厳密解を用いた量子多体効果の研究
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12J10747
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上西 慧理子 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 一次元ボース気体 / ベーテ仮設法 |
Research Abstract |
本年度は、(i)一次元ボース気体における量子波束崩壊ダイナミクスにおける再帰時間、および(ii)一次元ボース気体における非平衡緩和過程の厳密な解析を行った。 (i)の研究では、量子波束の時間発展を厳密に解析し、再帰時間の相互作用依存性および粒子数依存性を調べた結果、free boson及びfree fermionにおいて再帰時間の解析解を導出した。これらは、一次元ボース気体ではそれぞれ、相互作用が弱い極限、及び相互作用が強くフェルミオン化が起こる極限に対応する。また、これらの極限から離れた場合の再帰時間を数値計算によって示した。再帰時間はこれまでもJaynes-Cummings模型のようなシンプルな少数自由度系で計算されていたが、今回の計算は量子多体系において再帰現象が現れるということを厳密な解析計算に基づいてはじめて示したという点で意義がある。 (ii)の研究では、一次元ボ一ス気体の非平衡緩和過程をベ一テ仮設法により厳密に解析した。べ―テ仮設法では固有状態が厳密に分かるため、熱化(thermalization)のような長時間スケールの時間発展を計算出来るメリットがある。実験の初期状態をクエンチを行うことにより再現しており、実験と比較・検証することが可能である。現在までに、粒子の密度期待値の干渉パターンを計算した。その結果、干渉パターンが振動を続け、長時間平均をとっても振動が残ることを明らかにした。系が熱平衡状態に到達していれば振動は残らないため、熱平衡状態とは異なる定常状態に緩和したのではないかと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(8 results)