2013 Fiscal Year Annual Research Report
漆の長期安定性に及ぼす影響因子の解明と新規な機能性天然高分子材料の創製
Project/Area Number |
12J10856
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
兼橋 真二 明治大学, 理工学部応用化学科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 天然漆 / 高分子 / バイオマス / 機能材料 / 紫外線 / 塗料 / 劣化 / 架橋 |
Research Abstract |
本年度は以下の項目について、研究を遂行した。 (1)基準漆膜の調製と基礎物性 昨年に引き続き、ベ一スの漆膜として中国、ベトナム、ミャンマー産の漆膜を76μmアプリケータを使用してガラス基板上に引き、各膜適切な温湿度に調整されたムロで乾燥、硬化させ塗膜を得た。得られた塗膜の構造解析(赤外吸収スペクトル)、物性測定(膜密度、含水率、接触角、色度、熱重量分析、示差走査熱量測定)、構造観察(マイクロスコープ、走査型電子顕微鏡観察)を進めている。 (2)漆劣化メカニズムの解明 昨年度までに漆劣化の関連研究として、漆液中の水球サイズと塗膜の光沢度および紫外線劣化特性について研究した。漆液中の異なるサイズの水球を種々の攪拌方法で調製し塗膜を得た。得られた塗膜の紫外線耐光性試験より、漆液中の水球の大きさと紫外線耐久性との間に興味深い関係があることが明らかになった。引き続き、漆液中の水球と劣化との関係性を明らかにしていく。 (3)新規な天然高分子材料の創製 漆の主成分であるウルシオールの類似体である天然資源のカシュナッツシェルリキッド(CNSL)に着目し、CNSLを出発物質とした機能性高分子材料の開発と天然漆の再現を目的とした合成漆の創製を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画通り順調に進んでいる。また海外での研究活動を積極的に取り組んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に従い、研究を遂行する。現時点で大きな問題点はないと思われる。
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Research Products
(54 results)