2013 Fiscal Year Annual Research Report
主体の異質性と影響の不確実性を考慮した地球温暖化問題の経済評価
Project/Area Number |
12J30001
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
阪本 浩章 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 特別研究員PD
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Keywords | 主体の異質性 / 不確実性 / 環境と経済 / 資源管理 / 情報の社会的価値 / 技術変化 |
Research Abstract |
昨年度は, オランダのTilburg大学に滞在し, 研究課題に関する分析を進めるとともに, その成果を雑誌・学会等で発表した. まず, 長期的な影響の不確実性に関連して, 気候システム等のレジームシフトのリスクに関する研究を進めた. 研究成果は"Dynamic resource management under the risk of regime shifts"として論文にまとめ, Journal of Environmental Economics and Managementに受理された. また, 主体の異質性に関連して取り組んでいた多地域のdirected technical changeモデルの研究についても, "Directed technical change for low-carbon development : an analysis with a decentralized climate-economy model"として論文にまとめ, 書籍Governing Low-Carbon Development and the Economyの一部として刊行した. さらに, 不確実性と異質性の双方に関わる研究として, 温暖化のリスクに関する主観的な認識の齟齬が, 科学的知見の情報公開政策にどのような含意を持っのかを検討した. 当該研究については, ヨーローッパに滞在中はUniversity of Oslo等で招待報告を行なった他, 論文の形にまとめたものは, "Public bads, heterogeneous beliefs, and the value of information"として, 京都大学プロジェクトセンターから公開した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に着手した研究が着実に論文の形で成果につながってきているため。また、最終年度のさらなる研究成果につながるような予備的結果が、ワーキングペーパーの形で提示できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの分析結果を着実にパブリケーションにっなげる。また、並行して、今後の研究の発展の土台となるような関連した研究テーマを見つける。
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Research Products
(3 results)