2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12J57022
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 京子 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 転写開始点 / 転写終結点 / Mate Pair Librar |
Research Abstract |
転写産物の正確な構造を決定するために、正確な転写開始点transcriptional start site (TSS)と転写終結点transcriptional termination site (TTS)を同定し、相関の解析を行った。14種類のヒト由来の正常組織と4種類の細胞株に由来するtotal RNA 100μgを使用して、TSS-TTS library、TSS-Random libraryを作成した。取得されたDNA断片を次世代シークエンサーillumina Hiseq2000を利用して塩基配列決定を行い、TSS cluster (TSC)、およびTTS cluster (TSC)を同定、解析に用いた。18種類のlibraryから総44,902 TSC-TTC、平均8,890 TSC-TTCを同定した。これらは全RefSeq遺伝子18,808遺伝子のうち、10,759遺伝子(25,600TSC-TTC)に対応していた。また、既知の574 lcRNA (818 TSC-TTC)、新規に5,709 TSC-TTCが同定できた。クラスターの総数は、TSCは6944個、TTCは16,577個であった。25,600 TSC-TTCのうち24,833TSC-TTC (97%)で統計的に有意(p<0.05)な相関がみられなかった。このことから、TSSの選択とTTSの選択は独立に行われていることが示唆された。例外的に統計的に有意な相関が見られた372遺伝子、767TSC-TTC近傍でユニット間の領域にRad21及びCTCFのピーク領域が濃縮していた。また、隣接した2つの遺伝子をまたぐTSC-TTCが174箇所同定され、遺伝子融合転写産物の存在が示唆された。融合転写産物が観察されない組織では遺伝子関領域にRad21とCTCFが濃縮されていた。遺伝子内、及び遺伝子間において多様な転写産物を生成することにより遺伝子機能の多様化が実現されている可能性が示唆された。また、本手法を用いてがん細胞でしばしがん原性を有する2つの異なる遺伝子間での融合遺伝子転写産物を同定することを試みた。肺がん細胞株であるLC2ADでのCCDC6/RET融合遺伝子、MCF7細胞でのBCAS4/BCAS3融合遺伝子などが同定でき、RT-PCR法により検証することが可能であった。 TSS/Random libraryのタグを利用してアセンブルを行った結果、399個のlncRNAについてアセンブルを行うことが可能であった。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(3 results)