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2012 Fiscal Year Annual Research Report

高温・高圧下における鉄合金の電気伝導度測定

Research Project

Project/Area Number 12J57032
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

五味 斎  東京工業大学, 大学院・理工学研究科(理学系), 特別研究員(DC2)

Keywords電気抵抗率 / 高圧力
Research Abstract

地球の核は、液体の外核と固体の外核から成り、その化学組成は鉄を主要元素とし、ニッケルや軽元素(ケイ素、炭素、硫黄、水素、酸素など)を含んだ合金である。液体の外核は、活発な対流により地球磁場を作り出す事がダイナモ理論として知られている。この磁場は、有害な宇宙線から地表の生物を守るバリヤーの働きを担っている。したがって磁場の地球史スケールでの時間変動は、地表の生命の発展に対して重要な役割を果たす。核の熱伝導度・電気抵抗率は、地磁気ダイナモを考える上で極めて重要なパラメータであるにもかかわらず、高圧力下での輸送特性測定の困難さから、ほとんど制約されていない。
金属の熱伝導度は一般的にヴィーデマンフランツの法則をもちいて電気抵抗率から算出する事が出来る。したがって、本研究では高温・高圧下における鉄合金の電気抵抗率の測定から核の熱伝導度・電気抵抗率の決定を行う事を目的とする。
高圧下における電気抵抗測定には、ダイアモンドアンビルセル高圧発生装置に四端子電気抵抗測定法を組み合わせたものを用い、出発試料は純鉄と鉄にケイ素を固溶させた合金を用いた。本研究ではこれまでに常温下で100万気圧までの抵抗率測定に成功している。更にレーザー加熱を組み合わせることによって1500ケルビン以上の高温下における電気抵抗率の測定も行い、予察的な結果を得る事が出来た
これまでの結果を総合すると、核の電気抵抗率は、従来考えられていた値よりも小さく、熱伝導度は高い事が考えられる。この事は、核の冷却速度も従来考えられていたよりもはるかに速くなければならなかった事を意味する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

常温下での実験は、予定よりも多くの化学組成の試料に対して行う事が出来た。また、高温下での実験は予察的な結果にとどまったが、測定技術の開発はおおよそ完了した。

Strategy for Future Research Activity

引き続き常温の実験を行い、不純物元素種とその濃度を変化させた実験データを取得する。また、温度依存性に関しては、既に予察的な実験が可能となっているため、本格的な加熱実験を進め1500ケルビン以上の高温下における電気抵抗率データの収集をおこなう。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 高伝導度鉄と核の熱史2012

    • Author(s)
      五味 斎
    • Organizer
      日本地球惑星科学連合大会
    • Place of Presentation
      幕張メッセ国際会議場、千葉
    • Year and Date
      2012-05-20

URL: 

Published: 2014-07-16  

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