2001 Fiscal Year Annual Research Report
痛みの分かる材料・構造・通信網の為の高分解能・高機能光ファイバ連続分布量計測技術
Project/Area Number |
13002003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
保立 和夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60126159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 真司 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (40239968)
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Keywords | スマート材料・構造 / 光通信ネットワーク / 分布型光ファイバセンサ / 光コヒーレンス制御 / 防災・危機管理技術 |
Research Abstract |
痛みの分かる材料、構造、通信網を実現するために、連続光波の相関制御法等の独自技術により、空間分解能や、異常点へのランダムアクセス機能等で、従来法を大きく凌ぐ光ファイバ分布型センシング技術の開拓を進めている。3つのサブテーマに関し、初年度である本年は、以下のような成果をあげた。 [1]誘導ブリルアン散乱の局在発生技術による完全分布型高空間分解能光ファイバ歪センシング技術:空間分解能ならびに歪測定精度を改善するために、雑音特性に優れた光ファイバアンプ、高速ロックインアンプ等を導入した新実験系を製作し、雑音特性の向上に成功した。従来50秒かかっていた1点の測定を1秒に短縮している。当初計画の分解能5mmは本年度内に達成可能と考えている。また、測定レンジ拡大法に関しては当初14年度に予定していた研究を前倒しして実施した。既に、測定レンジ20mを達成している。直径15cmの小径パイプ周囲に加わる歪を分解能1cmで分布測定した結果等に関し、学会誌、国際会議で招待論文を発表している。光学系を簡素化する手法についても、シミュレーション検討を深め、基礎実験にも成功した。加えて、光ファイバグレーティングセンサの高密度多重化法を考案し、実験的に機能実証に成功した。また、光波コヒーレンス関数の合成法によりエルビウムドープ光ファイバの利得飽和によって形成される動的グレーティングの形状制御法を考案し、多点型グレーティング歪センサのための基礎実験に成功した。 [2]光波コヒーレンス関数の合成法による完全分布型光ファイバ側圧センシングシステム:擬似連続周波数掃引SSG-DBRレーザを導入して波長可変範囲を拡大し、空間分解能の従来値9mを2.5mにまで改善して、さらなる高分解能化を進めている。また、偏波維持光ファイバへの側圧により2偏波モード間に結合が生じることをセンシング原理としているが、その側圧印加方向依存性を解決する独自手法を実験的に検証した。 [3]光ファイバ加入者網診断システム:周期的に形成されるコヒーレンスピーク中から所望のひとつを選択して光ファイバ遠端において高空間分解能で反射光分布を計測するために光パルスを併用した独自システムを考案・稼動させ、5km遠方での反射光分布を8cmの空間分解能で測定することに成功している。 これら成果について複数の英文論文誌、国際会議で招待論文を発表した他、研究会等でも発表している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Hotate, M.Tanaka: "Application of correlation-based continuous-wave technique for fiber Brillouin sensing to measurement of strain distribution on a Small Size Material"IEEE Photonic Technology Letters. 14・5(採録決定済). (2002)
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[Publications] K.Hotate, M.Tanaka: "Distribution fiber Brillouin strain sensing with 1cm spatial resolution by correlation-based continuous-wave Technique <Invited>"IEEE Photonics Technology Letters. 14・2. 179-181 (2002)
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[Publications] K.Hotate, M.Tanaka: "Correlation-based continuous-wave technique for optical fiber distributed strain measurement using Brillouin scattering with cm-order spatial resolution-Applications to smart materials-<Invited>"IEICE Trans. on Electronics. E84-C・12. 1823-1828 (2001)
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[Publications] K.Hotate, M.Tanaka: "Correlation-based continuous-wave techniques for distributed fiber optic sensing with a high spatial resolution <Invited>"SPIE OE Magazine. 11. 36-40 (2001)
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[Publications] S.Yamashita, K.Hotate: "A distributed pressure sensor using a mode-locked fiber ring laser"OSA Optics Letters. 26・9. 590-592 (2001)
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[Publications] K.Hotate: "Correlation-based continuous wave technique for fiber Brillouin distribution sensing with a high spatial resolution <Invited>"Proc. SPIE Fiber Optic Sensor Technologies and Applications. SPIE4578. 32-42 (2001)