2001 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア出版文化におけるチベット・モンゴル語訳「偽経」文献のデータベース化
Project/Area Number |
13021244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Research Institution | Otani University |
Principal Investigator |
松川 節 大谷大学, 文学部, 講師 (60321064)
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Keywords | 出版文化 / モンゴル仏典 / チベット仏典 / 大蔵経 / 偽経 / 書誌情報データベース |
Research Abstract |
世界各国の図書館等に所蔵されるチベット・モンゴル語訳偽経刊本テキストについて、18〜19世紀に刊行された「陀羅尼集」の目録部分及びコロフォン部分のマイクロフイルムをドイツ・フランスの各図書館より取り寄せ、内モンゴル社会科学院図書館及び内モンゴル自治区図書館については、2002年1月、現地を訪問・閲覧した。 2001年10月20日(土)、国際シンポジウム「モンゴル仏典研究の新展開」を大谷大学において開催し、本研究項目班より栗林均氏、松川、本科研より樋口康一氏、庄垣内正弘氏、森田憲司氏が参加したほか、中国より招聘したションコル氏、李保文氏が発表を行ない、橋本勝氏が総括した。その他、14名の研究者・大学院生が参加した。松川は「モンゴル仏典研究の新展開(基調報告)」を行なった。 2001年9月、チベット自治区ラサ市に滞在し、三宅伸一郎氏より専門的知識の提供を受けつつ、セラ寺に所蔵される明の永楽版チベット・カンギュル、チベット自治区文書館・チベット自治区博物館に所蔵される文献調査を行ない、2002年3月24日〜30日に再度ラサ市に滞在し、継続調査を行なった。 今年度の現地調査・資料蒐集、さらに招聘研究者との情報交換の結果、15世紀〜18世紀にかけて成立したチベット・モンゴル語訳偽経刊本テキストの全体像を掌握することができた。さらに、これら刊本テキストの成立過程を示すと思われる「陀羅尼集」モンゴル語テキスト写本を内モンゴル自治区図書館で発見することができた。 以上、3回の海外調査(うち1回は別科研による)を行なった結果、所蔵確認とテキスト蒐集においては7割の達成状況である。一方、書誌情報データベースの構築については、書誌データのデジタル化に止まっており、6割の達成状況である。
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Research Products
(1 results)