2002 Fiscal Year Annual Research Report
パターン化単分子膜上での界面電荷情報の増幅による選択的な物質捕捉
Project/Area Number |
13022219
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中川 勝 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (10293052)
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Keywords | マイクロ・ナノデバイス / 界面・表面物性 / 超薄膜 / 材料加工・処理 / 高分子合成 / 界面科学 / 分子シンクロナイゼーション / 光化学 |
Research Abstract |
パターン状に区画化された単分子膜が示す界面での物理的・化学的差異を利用したナノサイズの物質修飾法に関する研究が増加している。これは、バイオ・電子素子等の小型化が要求され、その小型化に伴う界面現象の理解ならびに分子レベルでの界面制御技術が必要であるという認識の高まりに由来する。そのような研究背景に基づき、本研究では、接着層としてナノサイズの1次高分子層を利用することで、界面での官能基の増幅や表面電位の増幅等を行い、高解像度の2次集積層の物質固定化技術を確立することを目的とした。光リソグラフィー法を用いた紫外線のマスク露光により、シリカ基板表面にスルフィン酸基を形成する感紫外線単分子膜を作製できた。露光部のスルフィン酸基を活性化処理することで、アミノ基を有する粒子径200nmのポリスチレン微粒子、直径が約2-3nmであるプロピレンイミンデンドリマーを選択的に吸着させることが可能になった。1分子当たりの官能基アミノ基の数が異なる第0世代から第4世代のアミンデンドリマーを基板表面に修飾し、基板表面への露光量と基板の親水化の関係を調べた。その結果、第4世代のデンドリマーを修飾した場合、第0世代に比べ、約30分の1の露光量で、基板表面が親水化する現象を見出し、明らかに基板の親水化の程度とデンドリマーの官能基の数に相関が認められた。デンドリマー修飾に伴う基板表面のゼータ電位変化と基板表面のアミノ基の数の定量を検討した結果、デンドリマー修飾が基板表面修飾に適しており、1次接着層として機能することを確認した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M.Nakagawa, et al.: "Photopatterning of self-assembled monolayers to generate aniline moieties"Colloids and Surfaces A. 204(1-3). 1 (2002)
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[Publications] K.Onda, et al.: "Controlling packing structure of hydrophobic alkyl tails of monolayed films of ion-paired macrocyclic amphiphiles as studied by sum-frequency generation spectroscopy"J.Phys.Chem. B. 106(15). 3855 (2002)
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[Publications] D.Ishii, et al.: "Preparation of hollow nickel microtubes by electroless plating"Trans.Mater.Res.Soc.. 27(3). 517 (2002)
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[Publications] 中川 勝: "光反応性分子層を用いた微粒子の選択吸着"高分子加工. 52(2). 1 (2003)
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[Publications] N.Nawa, et al.: "Relationship of Zeta potential to molecular structure of multivalent cationic adsorbates on silica and PET substrates"Trans.Mater.Res.Soc.. (印刷中). (2003)
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[Publications] D.Ishii, et al.: "Preparation of copper tubes with a submicron pore"Trans.Mater.Res.Soc.. (印刷中). (2003)