2001 Fiscal Year Annual Research Report
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13023203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
吉本 雅彦 金沢大学, 工学部, 教授 (30324099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深山 正幸 金沢大学, 工学部, 助手 (30324106)
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Keywords | MPEG / 画像圧縮符号化 / 動画像処理 / 低消費電力 / プロセッサ / LSI / RISC / 実時間処理 |
Research Abstract |
第3世代移動体通信サービスが開始され、携帯電話で動画像通信が可能になった。携帯電話での実時間動画像符号化では、バッテリの制約から低消費電力化が必須技術であり、ハードウエアベースのLSIが開発されてきている。しかしながら、今後もっとも注目すべき技術は、低電圧技術を用いた低消費電力かつ高性能なCPUや汎用DSPの上で動画符号化ソフトウエアを構築することである。CPUやDSP上で動画符号化が実現可能になれば、動画符号化の拡張性や将来的なIPとしての再利用性が高まる。そのため、ソフトウエアでの動画像符号化処理が今後ますます期待される。一方で、消費電力の観点からは、H/Wベース、専用DSPベースのコーデックに比較して、CPU上でのS/Wベースコーデックの消費電力は増大の傾向にあり、その低消費電力化技術研究は今後の知的瞬時処理システム構築における重要な課題であるといえる。 本年度の研究では、動画符号化の特性と低電圧技術RISCプロセッサの特徴を利用して、ソフトウエアによる実時問動画像符号化において、フォワードアナリシスによりフレーム毎の必要演算量を予測し、ソフトウエアから動的に電圧制御することにより、最適な電源電圧とクロック周波数を実現し、ソフトウエア処理ながらハードウエア処理と遜色ない低消費電力化を実現するアルゴリズムとVLSIアーキテクチャを検討した。例えば、動作周波数が200MHz時1.5V、150MHz時1.2V、100MHz時0.9V、75MHz時0.75Vの多値電圧CPUを想定した場合、電圧制御しない方式に比較して、動きの少ない映像では約75%・動きが中間の映像では約66%、動きが激しい映像では約42%の低消費電力化が見通しが得られた。本成果を、平成14年度電子情報通信学会総合大会にて発表した(C-12-17)。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 吉本雅彦, 深山正幸, 大平英雄, 川上健太郎: "RISCベース低消費電力動画像圧縮LSIアーキテクチャの検討"特定領域研究「知的瞬時処理複合化集積システム」平成13年度公開シンポジウム予稿集. 149-157 (2002)
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[Publications] 川上健太郎, 大平英雄, 深山正幸, 吉本雅彦: "学値電圧制御可能なCPUによるMPEG4コーデックの動的制御低消費電力化の検討"平成14年度電子情報通信学会総合大会予稿集. C12-C17 (2002)