2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13025209
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
伊藤 吾朗 茨城大学, 工学部, 助教授 (80158758)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 紘一 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (90143817)
|
Keywords | 半導体配線 / 層間絶縁膜 / 低比誘電率化 / ナノインデンテーション / ヤング率 / 硬さ / 熱サイクル / キャビティ |
Research Abstract |
半導体デバイスの高速・高密度化,信頼性の向上に対する要求は近年ますます厳しくなってきている。その中でデバイス用配線材料として従来のAlから,より比抵抗の低いCuへの転換が行われつつある。一方,CuとSiの間の層間絶縁膜の低比誘電率(Low-k)化も重要な課題である。そこで本研究では,層間絶縁膜材質の異なる3種類のCu薄膜を対象として,加熱・冷却に伴う応力変化,熱サイクルによるキャビティ形成,組織変化について調べ,これらに及ぼす層間絶縁層材質の影響を明らかにしようとした。Si(127mmφ,630mm厚)/絶縁層(100〜600nm厚)/Ta(25nm厚)/Cu(100nm厚)の4層構造の試料を用意した。絶縁層材質(膜厚)は現行のc(100nm), Low-k材としてメチル化シルセスキオキサン(MSQ)(430nm)およびポリアリールエーテル系樹脂(570nm)とした。SiO_2膜はテトラエトキシシランをプラズマ下で反応させることにより,他の2種類の絶縁膜はスピン塗布・硬化処理により,またTaおよびCuはスパッタ法により,それぞれ成膜した。成膜したウェハーから6×10mmの試片を切り出した。まず絶縁層のみを成膜した試片について,ナノインデンテーション法により,硬さとヤング率を測定し,いずれもSiO_2>MSQ>樹脂となっていることを確認した。次に各試片に大気中で-25℃⇔+175℃の繰返し熱サイクルを500回与え,その後の試片の様相を光学顕微鏡,走査型電子顕微鏡,X線マイクロフォーカス検査装置で観察したが,いずれの試片にもキャビティなどの欠陥の形成は見られず,層間絶縁膜材質の違いによる様相の差は認められなかった。
|