2002 Fiscal Year Annual Research Report
異種材料界面制御による超低抵抗コンタクトの開発と半導体/金属界面の原子直視研究
Project/Area Number |
13025224
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
財満 鎭明 名古屋大学, 先端技術共同研究センター, 教授 (70158947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中塚 理 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助手 (20334998)
田中 信夫 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 教授 (40126876)
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Keywords | 界面 / シリコン / シリサイド / シリコンゲルマニウム / カーボン(炭素) / ニッケル / チタン / エピタキシャル成長 |
Research Abstract |
本研究では、次世代ULSI素子の性能向上に必須となる、異種材料(金属/半導体及び半導体/半導体)界面の物性制御ならびに構造制御技術の開発を目的とする。超平坦界面及び超低抵抗コンタクト形成の為の材料探索、高濃度ドーピング技術及びエピタキシャルシリサイド応用技術の開発を目指している。更にナノプローブ電子線を用いた走査透過型電子顕微鏡により、異種材料界面の構造及び物性を原子直視的に研究し、応用技術への貢献を目指す。以下、本年度に得られた成果を記す。 (1)0.4%のCを導入したNiSi/p^+-Si_<0.996>C_<0.004>(100)構造において、750℃熱処理後も凝集のないNiSi層が保たれ、低いシート抵抗が維持できる。更に高温でも連続膜であるNiSi層を得ることによって、850℃熱処理後も{111}ファセットを有さず平坦なエピタキシャルNiSi_2/Si(C)界面の実現に成功した。 (2)上記構造の750℃熱処理後において、NiSi/p^+-Si_<0.996>C_<0.0004>界面へのBの偏析を見出した。この効果により、コンタクト抵抗率の更なる低減が期待できる。 (3)上記構造の350℃熱処理後にNiSi/Si_<0.996>C_<0.004>界面において、従来300℃以下の熱処理で観察されるエピタキシャルNiSi_2の形成を確認した。これは、Cによるシリサイド形成反応の抑制を示唆しており、NiSiの凝集抑制機構とも強い関連があると推測される。 (4)Ti/SiGe/Si系の固相反応に関して、特に電子エネルギー損失分光法(EELS)を使って調べた。前年度、高分解能TEMや電子回折では結論を得るにいたらなかった反応層の最上層の構造をほぼ決定することができ、界面反応の機構を解明することができた。 (5)Ni(Pd)/Si系に関して、シリサイド層の低抵抗化に寄与するダイシリサイド化の阻止及び界面での島上成長を抑制する方策の探索の為に、HRTEM及びEELSを使って詳細に観察し、第2段階熱処理としては、あまり高温にせず650℃程度が最適であることを見出した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y.Tsuchiya, A.Tobioka, O.Nakatsuka, H.Ikeda, A.Sakai, S.Zaima, Y.Yasuda: "Electrical properties and solid-phase reaction in Ni/Si(100) contacts"Japanese Journal of Applied Physics. 41(4B). 2450-2454 (2002)
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[Publications] S.Zaima, O.Nakatsuka, A.Sakai, J.Murota, Y.Yasuda: "Interfacial reaction and electrical properties in Ni/Si and Ni/SiGe(C) contacts"Applied Surface Science. (掲載決定). (2003)
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[Publications] O.Nakatsuka, H.Onoda, E.Okada, H.Ikeda, A.Sakai, S.Zaima, Y.Yasuda: "Effect of Al interlayers on two-step epitaxial growth of CoSi_2 on Si(100)"Applied Surface Science. (掲載決定). (2003)
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[Publications] Y.Murooka, N.Tanaka, S.Hirono, M.Hibino: "Electron energy loss spectroscopy of carbon films prepared by electron-cyclotron resonance plasma sputtering"Materials Transactions: Japan Institute of Metals. 43. 2092-2096 (2002)
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[Publications] N.Tanaka, J.Yamasaki, K.Usuda, N.Ikarashi: "First observation of SiO/Si(100) by spherical aberration corrected high-resolution transmission electron microscopy"Journal of Electron Microscopy. 52(1)(掲載決定). (2003)
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[Publications] 財満 鎭明: "「エピタキシャル成長のフロンティア」(中島一雄編) 第4章4-1節"シリサイド化固相成長"(PP.94-108)"共立出版. 15 (2002)