2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13026101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
花泉 修 群馬大学, 工学部, 助教授 (80183911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白石 和男 宇都宮大学, 工学部, 教授 (90134056)
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Keywords | フォトニック結晶 / Siナノクリスタル / 白色発光 / 高周波スパッタリング / アニール / 自己クローニング / フォトルミネッセンス / 量子閉じ込め効果 |
Research Abstract |
我々は,発光などの機能材料とフォトニック結晶を融合する技術の開発を目指している。SiO_2中に分散されたSiがアニールによってSiナノクリスタル(nc-Si)を形成し,主に赤色で発光することは既に多くのレビューで報告されている通りである。rfスパッタで形成できるSi : SiO_2膜は自己クローニング法との整合性が良いと考え,我々はフォトニック結晶との融合を図っている。本研究では,アニールなどの後処理なしで白色発光するSi : SiO_2 スパッタ膜の透過率や屈折率などの光学特性の評価を行った。 SiO_2(65mmφ)上に1〜4枚のSiタブレット(20mmφ)をのせたものをターゲットとし,溶融石英基板上にrfスパッタで成膜する。Siタブレットの枚数がサンプル番号に対応する。基板加熱はしない。成膜後のアニールなど,後処理は一切行わない。Siタブレットが1〜2枚のサンプルについては白色の発光が見られ,3〜4枚のサンプルでは発光が観測されなかった。すなわち,発光に対する臨界条件があることが分かった。発光したサンプルでは,フォトルミネッセンスは共に0.4μm以下〜0.83μm以上に及ぶ広いスペクトルを示した。SiO_2基板をレファレンスとして透過率を求め,さらに透過率のリップルから屈折率を求めた。透過率から吸収係数を求めたところ,吸収端はSiタブレットの枚数が少ないほど高エネルギー側にシフトしていることが分かった。 SiO_2に比べて屈折率が高くなると共にa-Siに比べて吸収端が高エネルギー側にシフトするため,発光素子以外にも,可視域における光導波路としての応用も期待できる。本手法はアニール不要の簡単なプロセスで白色発光が得られることの他にも,平坦性が良いため種々の薄膜型素子との整合性が良い,化学的にも安定である,といった特長を有する。
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Research Products
(1 results)