2001 Fiscal Year Annual Research Report
半導体光偏向器の波長分割光スイッチへの応用に関する研究
Project/Area Number |
13026223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
下村 和彦 上智大学, 理工学部, 助教授 (90222041)
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Keywords | 光スイッチ / 波長分割 / 有機金属気相成長法 / 選択成長 / アレイ導波路 / 光偏向器 / 多モード干渉導波路 / 量子井戸構造 |
Research Abstract |
本研究は有機金属気相成長法による選択成長を用いて作製するアレイ導波路をもとに、それぞれの導波路の屈折率を電界印加で動的に変化することによって光偏向を行う1×N型空間光スイッチへの応用と、また波長多重された光信号を波長ごとに動的に出力ポートを切り換える波長分割型光スイッチを実現することを目的とした研究を行い、以下の研究成果を得た。 有機金属気相成長法による選択成長を用いたアレイ導波路においてそれぞれの導波路のバンド端制御について実験的に調べた。まずアレイ導波路を挟む非対称なSiO2マスク幅とアレイ導波路の波長変化幅の関係を実験的に示し、波長変化幅は片端のマスク幅によって制御可能であることを示した。また成長温度、成長圧力に対するアレイ導波路の成長増大係数(アレイ導波路両端の層厚比)を求め、最適成長条件において、成長増大係数1.55(屈折率差1.1%)、バンド端波長差125nmを得た。さらにアレイ導波路を選択成長後エッチングによって形成する方法を考察し、最適成長条件において、成長増大係数2.5が得られることがわかった。 光導波路から各アレイ導波路へ光を入射する場合、光の等分配が必要となるが、そのために多モード干渉(MMI)導波路を用いた光分波器を検討した。そして4分岐、8分岐、16分岐MMI導波路を作製し、その基本的な分波特性を実験的に確認し、MMI導波路の有効性を示した。 アレイ導波路光偏向器を波長分割光スイッチへ応用するための素子設計として、屈折率差アレイ導波路の波長分割、光スイッチ機能の設計を行った。アレイ導波路屈折率差1%、アレイ導波路長3150μm、導波路幅2μm、導波路ピッチ4μmとした場合、1460〜1580nm波長帯において40nm間隔での空間的な波長分割が可能であり、さらにそれぞれのアレイ導波路の屈折率を制御することにより、各波長の出力位置を巡回させることが可能であることを数値計算によって求めた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Kihara, Y.Nitta, H.Suda, K.Miki, K.Shimomura: "Wavelength control of arrayed waveguide by MOVPE selective area growth"J.Crystal Growth. V221. 196-200 (2000)
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[Publications] S.Che, I.Nomura, T.Takada, A.Kikuchi, K.Shimomura, K.Kishino: "Growth and characterization of ZnCdSe/BeZnTe II-IV compound type-II superlattices on InP substrates and their application for visible light emitting devices"Japan.J.Appl.Phys. 40. 6747-6752 (2001)
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[Publications] Y.Kawakita, T.Kihara, K.Miki, K.Shimomura: "Proposal of Arrayed Waveguides Optical Deflector and Wavelength Divide Optical Switch"Proceedings of SPIE. 4640. (2002)