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2001 Fiscal Year Annual Research Report

エストロゲン生合成に及ぼす内分泌攪乱物質の影響

Research Project

Project/Area Number 13027205
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)

Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

宮入 伸一  日本大学, 薬学部, 教授 (50209855)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 三浦 伸彦  東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (20229644)
Keywordsエストロゲン生合成 / 内分泌攪乱物質 / 酵素阻害活性 / 反応速度論的解析
Research Abstract

ヒト胎盤ミクロソーム画分を用いて、環境汚染化学物質のエストロゲン生合成酵素への直接影響を検討した。エストロゲンの生成量は、[1-^3H]androst-4-ene-3,17-dione(AD)を基質とするラジオメトリー法により求めた。まず、フェノール性化合物、多環式芳香族化合物、殺菌剤、農薬などを中心に86種の環境汚染化学物質のエストロゲン生合成酵素に対する影響をスクリーニングした。その結果、menadione,methylmercury,mercury(II) chloride,2-aminoanthraceneに加え、殺菌剤、殺虫剤および除草剤であるmanzeb,maneb,captans,thiuram,ziram,captans,malathion,2-mercaptobenzothiazoleに阻害活性が認められた。さらに、洗剤の分解成分の4-nonylphenol、樹脂材料のbisphenol Aや船体防汚剤のtriphenyltinにも阻害活性が認められた。一方、フタル酸エステル類による阻害は観察されなかった。次いで、Lineweaver-Burk解析により阻害様式を検討した。Menadioneの阻害様式は、非拮抗型であり、2-aminoanthracene,triphenyltin,maneb,manzeb,ziram,captans,2-mercaptobenzothiazoleは拮抗阻害と非拮抗阻害の混在した混合型であった。一方、4-nonylphenolおよびbisphenol Aの阻害様式は拮抗型で、これら化合物が酵素の活性中心に結合することが判明した。なお、ADのMichaelis定数(Km)が11nMであるのに対して、それらの阻害定数(Ki)は数μM〜数十μMであった。
以上、十数種の化学物質がエストロゲン生合成過程に影響を与えることが判明した。これらの内、bisphenol Aと4-nonylphenolは、既にエストロゲン受容体への親和性が報告されており、今後血中や濾胞中のこれら化合物の濃度等を参考に受容体への親和定数および今回算定したエストロゲン生合成酵素に対する阻害定数や基質となるアンドロゲン濃度などを基に生体内への影響を考慮する必要があるものと考えられる。

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Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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