2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13029111
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
小林 進 東京理科大学, 薬学部, 教授 (70101102)
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Keywords | シトレオヴィラール / エポラクタエン / エポキシラクトン / 1,2-ジオール / アルドール反応 |
Research Abstract |
生物活性物質には複素環骨格を有するものが多く存在する。本年度はユニークなエポキシラクタム骨格を有するエポラクタエンと、高度に酸素官能基化されたテトラヒドロフラン骨格を有するシトレオヴィラールの合成研究を行った。 エポラクタエンの全合成は既に達成しているが、今年度は乳酸を出発原料としてZ-選択的Horner-Emmons反応を利用する方法でエポキシラクトンの改良合成法を見出し、さらに、本合成法のもっとも特徴的なシリルエポキシラクトンのアルドール反応についても詳細な条件検討を行い、効率約な方法に高めることができた。これにより、エポラクタエンおよび類縁化合物の生物活性評価、構造活性相関研究をより速やかに推進することが可能となった。 シトレオヴィラールは不斉3級水酸基、不斉2級水酸基をそれぞれ2個づつ有し、高度に酸素官能基化されたテトラヒドロフラン環がコア構造となっている。生物活性天然物にはこのような不斉3級水酸基を含む1,2-ジオールをユニットとして含む化合物が数多く知られている。そこで、1,2-ジオールのエナンチオ選択的な一般合成法の確立について検討した。まず、乳酸とキラルなオキサゾリドンからなるイミドとアルデヒドとのアルドール反応を見出した。さらに、乳酸部分の水酸基の保護基がベンジル基の場合はアンチ体が、TBS基の場合はシン体を選択的に与えることがわかった。オキサゾリドンはどちらのエナンチオマーも容易に得られるので、これらを組み合わせることにより、任意の立体化学を有する1,2-ジオールを立体選択的に合成する方法論が確立されたことになる。そして本法論を適用して、アンチジオールからシトレオヴィラールの極めて効率的な全合成を達成することができた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 鈴木達夫: "1,3-Rearrangement of ketene N,O-acetals"Tetrahedron Letters. 44巻・18号. 3713-3716 (2003)
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[Publications] 金井 章: "Synthetic Studies Directed toward the Assembly of the C-Glycoside Fragment of the Telomerase Inhibitor D8646-2-6"Organic Letters. 5巻・16号. 2837-2839 (2003)
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[Publications] 神野 智之: "A Concise Approach to 5-Substituted-Pyrones from Kojic Acid"Tetrahedron Letters. 44巻・39号. 7349-7351 (2003)
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[Publications] 倉持 幸司: "A Convergent Total Synthesis, of Epolactaene : An Application of the Bridgehead Oxiranyl Anion Strategy"Tetrahedron Symposia in Print. 59巻・49号. 9743-9758 (2003)
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[Publications] 阿部 友亮: "Stereoselective construction of a quaternary carbon substituted with multifunctional groups : Application to the concise synthesis of (+)-ethosuximide"Tetrahedron Letters. 44巻・52号. 9303-9305 (2003)