2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13035042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
坂上 雅道 玉川大学, 学術研究所, 助教授 (10225782)
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Keywords | 思考 / 推論 / ニホンザル / 前頭連合野 / 連合学習 / 単一ニューロン活動 / 反応時間 / サッケード |
Research Abstract |
中枢神経系が行うことができるもっとも高等な情報処理が、思考である。しかし、現在の段階では、脳がどのようにこの計算を行っているかは、ほとんど何もわかっていない。我々は、思考の基礎となる推移的推論機能を、脳、特に前頭連合野がどのように計算しているかを明らかにするための基礎研究を始めた。ニホンザルに、サッケード反応型見本あわせ課題を学習させた。シングルステップ課題では、最初に呈示された絵にしたがって、後で呈示される2種類の色の中から1つを選びその位置にサッケード反応を行うものと、1種類の色が呈示された後、2種類の線画の中から1つを選んでサッケードを行うものが使われた。この学習が完了した後、2種類のシングルステップ課題を連続して行うダブルステップ課題を学習させた。ここでは、シングルステップ課題での見本あわせルールにしたがい、絵→色→線画と連続して選択的サッケード反応を行う。シングルステップ課題の訓練を通して、特定の絵に対してマッチさせる色は決まっており、色に対してマッチさせる線画もあらかじめ決まっているので、ダブルステップ課題では、サルは最初の刺激が呈示された段階ですべての正刺激(正反応)を予測することができる。被検体はこれらの課題を高い正答率で遂行することができるようになった。現在、これらの課題遂行中のサルの反応時間を計測することにより、予測が行動におよぼす効果を解析している。まもなく、この課題遂行中のサルのニューロン活動の記録も始める。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Watanabe, M: "Coding and monitoring of motivational context in the primate prefrontal"Journal of Neuroscience. 22. 2391-2400 (2002)
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[Publications] Kobayashi, S: "Influence of reward expectation on visuospatial processing in macaque"Journal of Neurophysiology. 87. 1488-1498 (2002)
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[Publications] Lauwereyns, J: "Feature-based anticipation of cues that predict reward in monkey caudate nucleus"Neuron. 33. 463-473 (2002)
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[Publications] Lauwereyns, J: "Response to task-irrelevant visual features by primate prefrontal neurons"Journal of Neurophysiology. 86. 2001-2010 (2001)
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[Publications] Sakagami, M: "A code for behavioral inhibition based on color, but not motion, in ventrolateral prefrontal cortex of macaque monkey"Journal of Neuroscience. 21. 4801-4808 (2001)
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[Publications] Lauwereyns, J: "Interference from irrelevant features on visual discrimination by macaques : a behavioral analog of the human Stroop effect"J.Exp.Psychol. : Animal Behavior Processes. 26. 352-357 (2000)